限られたスペースでも安心!スナップエンドウのプランターでの育て方

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野菜の育て方

春の訪れを感じさせる瑞々しい緑色と、甘みを帯びたシャキシャキとした食感。それが、スナップエンドウの魅力です。

スナップエンドウはプランターでも育てることが可能なのでベランダや庭のちょっとしたスペースで育てることも可能です。育てる時期は品種によりますがこの記事では10月頃の涼しくなった秋に植えて、春に収穫を迎えるスナップエンドウのプランターでの育て方を解説しています。

なるべくシンプルに網羅的に育て方についてまとめていますので、スナップエンドウを育てる時にお役立てになれば幸いです。ぜひ美味しいスナップエンドウ栽培をチャレンジしてみてください。

しま農研
しま農研

春頃収穫できるスナップエンドウ。この時期に収穫できる野菜てあまり多くないので貴重な野菜です。夏野菜準備と一緒に収穫を楽しむのがおすすめ!

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1.スナップエンドウについて

エンドウマメは古くから人々に親しまれている野菜で、その原産地はエチオピアや中央アジアとされています。エンドウマメには主に2つの食べ方があります。一つは実が大きくなる前の若い状態で収穫して、さやごと食べる「サヤエンドウ(絹さや)」。もう一つはさやの中の豆を成長させ、完熟する前の柔らかい状態で収穫する「グリーンピース」と呼ばれるものです。

スナップエンドウは、これら2つのエンドウの特長を併せ持った、アメリカで品種改良された新しいタイプのエンドウマメです。1970年代に日本でも普及していき、多くの家庭で親しまれるようになりました。その特徴は、マメが大きくなってもさやが固くならず、グリーンピースと絹さやの良い特徴を併せ持っている点です。肉厚で甘味があり、採れたての状態で茹でるだけでもその美味しさを堪能することができます。

名称スナップエンドウ
原産地アメリカ
分類マメ科エンドウ属
発芽適温18~20℃
育成適温12~20℃
プランター10号、横55cm
土壌酸度pH6.5~7.0
収穫まで約150日

2.スナップエンドウの栽培計画

2.1 スナップエンドウの栽培スケジュール

2.1.1 定植時期と収穫開始

スナップエンドウは、秋から植え付け、冬を越して春に収穫を楽しむ野菜です。幼苗の段階では耐寒性があり、-7℃までの低温に耐えうる力強さを持っています。しかし、成長すると耐寒性が低下するため、植え付けのタイミングは特に重要です。中間地帯を基準に、10月から11月上旬にかけての定植が推奨されます。

長い期間かけての栽培となるスナップエンドウは、春の収穫を迎えることで季節の移ろいを実感できる喜びも持っています。

2.2 スナップエンドウ栽培の必要資材

スナップエンドウの収穫が終わった後、4月頃までには、同じ設備を利用してゴーヤやきゅうり、ナスなどの夏野菜を育てることが可能です。プランターでの育て方としては、ネット支柱やあんどん支柱が管理しやすく、特におすすめです。

プランターの選び方

プランターは10号(30型)以上、または横型で55cm以上のものを選びましょう。これらは他の野菜にも使用することができる汎用性の高いサイズです。この大きさですと、2株くらいのスナップエンドウを育てることが可能です。取り扱いは園芸店やホームセンターにもありますが、オンラインショップでの購入もできますので参考にしてください。

支柱の選び方

つるを持つスナップエンドウは、成長とともに高さを伸ばすため、1500cm以上の支柱の使用が推奨されます。具体的な支柱の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。また、しま農研でおすすめする設置が簡単なあんどん支柱の紹介もしていますので、参照ください。

基本的な家庭菜園道具と培養土の選び方

家庭菜園を始める際には、基本的な道具の準備が必要です。必須とされる道具の一覧は、こちらの記事で詳しくまとめられています。

初めて育てる方には専用の培養土の準備が必要となりますが、再利用を検討する方は次の項目「土作り」での説明をお待ちください。

3.プランターで育てるスナップエンドウの育て方

3.1 スナップエンドウのプランターでの土作り

プランターでスナップエンドウを育てる場合、最初は培養土の購入がおすすめです。その後は、土を再利用していく方法がおすすめです。

長期間使用した土が栄養分を失い、植物の成長に影響を及ぼすことがあります。しかし、土の再生材を使うことで、古くなった土をリサイクルし再利用することができます。また、再利用する際には不純物を取り除き、時間に余裕があれば太陽熱消毒などをおこなってから再生材を混ぜ込むとよりよい土になります。こちらの記事では、プランターの再利用するための手順を詳しく説明していますので参考にしてください。

3.2 スナップエンドウのプランターでの定植

3.2.1 スナップエンドウのプランターでの定植箇所

スナップエンドウの横型プランターですと、2箇所30cmくらいの間隔をあけて定植します。10号プランターの場合は、1,2箇所定植します。(2箇所植える場合は15cm以上は空けてください)

3.2.2 スナップエンドウのプランターでの定植手順

定植時に水の与え方を工夫すると根の活着がよくなるそうです。しま農研では、植え付け前のポット、植え付け用の穴、定植後の株のまわりの3回水を与えるようにしています。

定植時のポイント

植え付け前のポット、植え付け用の穴、定植後の株のまわりの3回水を与え根の活着を促進する

1.苗のポットに水をあたえる

植え付け前の1,2時間前に水をあたえて、根に水を吸わすと活着がよくなります。この際に液体肥料を希釈してあたえるとより活着します。

2 開けた穴に水をいれて定植する

穴を空けて一度ポットをいれてみて深さを試します。深いようでしたら土を戻してあげて高さを合わせます。深さが整いましたら、開けた穴に水をいれて定植します。植え付け後は最後にたっぷり水を与えます。

3.3 スナップエンドウのプランターでの支柱立てと誘引

スナップエンドウはつるを伸ばして生育していく野菜になります。ネット支柱やあんどん支柱を立ててつるが伸びやすい環境を作ります。

本葉が5,6枚になったら誘引作業を開始します。葉が同じ個所に茂らないように伸ばしたい方向に麻紐などで誘引し通気性を確保します。

3.4 スナップエンドウのプランターでの防寒対策

越冬は生育状況がポイント。草丈が15cm程度が理想です。

スナップエンドウは冬の寒さに対してある程度の耐寒性を持っていますが、霜や極端な寒さは避ける必要があります。以下は、冬の寒さからスナップエンドウを守るための基本的な対策です。

3.4.1 適切な時期の定植

スナップエンドウは、幼苗の段階で冬を迎えることで、耐寒性を強化できます。品種や栽培環境によりますが、草丈が15cm程度で冬を迎えることができれば、その苗は高い耐寒性を持つ可能性があります。

3.4.2 霜対策

スナップエンドウは霜に弱いため、霜の降りる時期には、藁や不織布で土の表面を覆うことで霜の影響を軽減することができます。

3.4.3 ミニトンネルやフロートカバー設置

ミニトンネルやフロートカバーと呼ばれる透明なプラスチックまたは不織布のシートを使って、植物全体を覆う方法もあります。寒さが厳しい場合は選択するのもよいでしょう。これにより、霜や寒さからの直接的なダメージを防ぎながら、植物に必要な日光を取り入れることができます。

3.6 スナップエンドウのプランターでの追肥と水やり

花が咲きはじめたら2回目の追肥を開始します

3.6.1 追肥の時期

追肥の回数追肥のタイミング
1回目つるが伸はじめる3月頃
2回目花が咲きはじめたら
3回目実をつけはじめて葉や花の様子をみながら

肥料を過度に与えると、葉ばかりが茂り、実がなりにくくなるため注意が必要です。また、害虫が寄りやすくなることもあるので、適切な量の肥料を与えることが大切です。

3.6.2 水やりの頻度

スナップエンドウは多湿を避ける必要がありますが、プランター栽培では水分が切れやすいので注意が必要です。水を与える際は、たっぷりと与えることがポイントです。特に冬は土が乾きにくいため、適切な水やりの間隔を見つけることが大切です。

3.5 スナップエンドウのプランターでの収穫

右側が絹さやで左がスナップエンドウ。スナップエンドウは実とサヤの両方楽しめます。

スナップエンドウの収穫は、実が膨らみ、さやが緑色になったときです。房の上部をはさみで切り取ります。どんどん実をつけるので、採り逃さないように注意してください。

3.6 スナップエンドウの病害虫対策

ハモグリバエの幼虫

葉の表面に白い筋のような跡が見られる場合、ハモグリバエの幼虫の被害の可能性があります。発生したら、市販で売られているハモグリバエに効果がある殺虫スプレーなどを使い除去します。

うどん粉病

春に気温が上昇し、葉が茂ると発症しやすい病気です。葉に白い粉のようなものが見られる場合、症状のサインです。過湿が原因となることが多いため、通気性を良くする誘引や、お酢の葉面散布などの予防策が効果的です。発症してしまった場合は、感染部分の撤去を検討することも考えられます。

4.まとめ

採れたてのスナップエンドウは塩ゆでにしただけでも美味しく、春のおとずれも感じることがで育てるのが楽しい野菜です。また、プランターでも育てることが可能ですので今回はプランターでのスナップエンドウの育て方を中心に解説していきました。

1章ではサヤエンドウとスナップエンドウの違いなど基本的な情報をまとめました。2章は栽培計画として育てる前の準備の情報をまとめました。3章は実際の育て方として定植から収穫までのポイントや手順を解説しています。

スナップエンドウは、初心者から経験者まで幅広い層の家庭菜園好きに楽しんでいただける野菜です。その甘みや歯ごたえは、栽培の手間を忘れさせるほどの魅力があります。あなたがスナップエンドウの栽培をチャレンジする時に、ぜひこの記事をお役立てください。

また、秋冬に植え付けがはじまる野菜は様々な野菜があります。しま農研でのおすすめの秋冬野菜についても記事にしていますので、ぜひ参照し、多様な野菜の栽培をお楽しみください。

読んでいただきありがとうございました!

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