プランターでのオクラ密植栽培:管理がしやすく収量もアップ、家庭菜園に最適!

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野菜の育て方

オクラはその鮮やかな花と美味しい実で人気があり、手軽に育てられるためプランター栽培にも最適です。ただし、自然と背丈が伸びやすいので、少し手間を要することもあります。

オクラの密植栽培は、一か所に3〜5株を植えることで、各株の成長を適度に抑えながら、複数株から豊かな収穫を期待できます。これにより、限られたスペースでも効率的に多くのオクラを楽しむことができ、家庭菜園にぴったりです。

この記事では、プランターでのオクラの密植栽培法をわかりやすくご紹介します。これからオクラを育てたい方や、すでに育てている方にも、役立つヒントが満載です。一緒に、家庭菜園をもっと楽しみましょう。

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1.オクラについて

オクラは、アフリカ南部の砂漠に近い乾燥したステップ地帯が原産地です。ここでは、数株が一団となって自生しています。乾燥した地域で育ったオクラは、水を効率的に見つけるために、根を深く伸ばす特性を持っています。

この野菜は、暑さや病害虫に強いため、比較的栽培が容易です。半日陰の場所でもある程度育つことができますが、寒さには非常に弱いです。気温が15℃以下になると成長が遅くなり、10℃を下回ると生育が停止します。さらに、日本の梅雨のような多湿環境には苦手意識を持つため、雨対策も考慮すると良いでしょう。

名称オクラ/アメリカネリ
原産地アフリカ北東
分類アオイ科トロロアオイ属
発芽温度25~30℃
生育適温20~30℃
株間30cm
プランター大型
pHpH6~6.5
収穫まで約2ヶ月

2.オクラの密植栽培のメリット

オクラの密植栽培は、通常の1〜2本の株に対して3〜5本を同じ場所で育てる方法です。このアプローチは、スペースを有効に活用し、収穫をのんびり楽しめるだけでなく、失敗時のリスクも分散できます。

以下では、この栽培方法がもたらす具体的な効果とその理由を掘り下げて説明します。

2.1 背丈を抑えて省スペース化

通常、オクラは株間を広く取ることで背丈が2m近くまで伸びることがありますが、これは大きなスペースを必要とします。

一方、密植栽培では、各株の成長が抑制されるため、それぞれの収穫量は少なくなるかもしれませんが、全体としてはより多くの収穫が見込めます。

栽培後半のオクラ。草丈は大きくならず省スペース

2.2 毎日の収穫が不要で育てやすい

オクラは成長が速いため、収穫のタイミングを逃すと実が大きくなり過ぎてしまいます。大きくなった実は食感も悪く惜しくありません。

密植栽培では成長速度が落ちるため、収穫を見逃すリスクが減り、忙しい方でも管理しやすくなります。

オクラ栽培にはあるあるの撮り遅れ。密植栽培では成長スピードを少し緩やかになります。

2.3 失敗しても株は残る

家庭菜園は時に失敗を伴いますが、密植栽培では複数の株を育てるため、一部が枯れたとしても他の株が生き残る可能性が高いです。

これにより、失敗したとしても全てがダメになるわけではなく、心理的にも楽にチャレンジできます。

本数が多いので多少トラブルがあっても大丈夫です

3.オクラのプランターでの栽培計画と準備

オクラの栽培成功は、計画的な準備から始まります。このセクションでは、プランターを使用したオクラ栽培の計画と準備手順について詳しく解説します。

3.1 オクラ栽培のプランターの大きさ

3.1.1 オクラを育てるプランター

オクラは根を深く伸ばす性質を持っており、密植栽培を行う場合、株同士が協力して土中深く根を広げます。このため、根の成長に十分なスペースを提供できるよう、深さが30cm以上のプランターが必要です。

形状については、丸型のプランターでも栽培は可能ですが、密植栽培にする場合は根を張るスペースも考慮してしま農研では横型のプランターが最適です。この場合、幅55cm以上のプランターを選ぶことをおすすめしていまます。

プランターは深さがある程度確保できれば育てることは可能です

3.1.2 プランターの選び方

プランターを選ぶ際は、サイズの「号」や「型」の表記を理解することが重要です。プランターの材質や形状もナスの健康に大きく影響します。

こちらの記事では、プランター選びのコツとおすすめのプランターについても詳しく紹介しています。プランター購入を検討している方は、ぜひこれらの情報を参考にしてください。

3.2 オクラのプランター栽培計画と準備

オクラは20~30℃の温度範囲で最もよく成長し、特に発芽に適した温度は25~30℃です。そのため、中間地では暖かくなる5月上旬から6月上旬にかけて種を播くのが理想的です。通常、7月から9月の終わりにかけて収穫期に入り、この期間に定期的に収穫を楽しむことができます。

オクラは初心者にも育てやすい野菜であり、苗から始める方法も失敗が少ないですが、種から育てることで植物の成長を一から楽しむことができます。この機会に、種まきにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

3.3 オクラのプランター栽培での土作り

プランターでオクラを栽培する際には、市販の培養土の使用が特に初心者におすすめです。これにより、栄養バランスが最適化された状態で栽培をスタートできます。

プランター使用後の土は時間が経つと栄養が失われますが、再生材を加えることで土をリサイクルし再利用が可能です。再利用する際は、土から不純物を取り除き、再生材を十分に混ぜ込むことが重要です。さらに、太陽熱消毒を行うことで土の品質を改善し、病原菌や害虫のリスクを低減できます。

土の再利用方法についてさらに詳しい情報が必要な方は、当該トピックを詳しく解説する別の記事を用意しています。ぜひその情報をご参照ください。

4.オクラのプランターでの栽培方法

この章では、プランターを使用したオクラの栽培プロセス、定植から収穫までの具体的な手順を詳しく解説します。

4.1 オクラの種まき(プランター)

オクラは発芽適温として25~30℃を好むため、中間地では5月上旬から6月上旬に種を播くのが最適です。移植を好まないオクラには、育苗せずにプランターに直接種を播く「直播」が手間もかからずしま農研ではおすすめしてます。

密植栽培を行う場合、最初に多めに種を播き、後の間引きで4~5本に選定します。以下に種まきの手順を詳しく説明します。

1.種まき用の穴を空ける

適切な場所に、約直径5cm、深さ1cmの穴を空けます。

オクラは好光性の種子であるため、光が直接届く浅い穴が理想的です。

植え付ける箇所を決めて種を播く準備をする

2.種をまく

計画的に株を育てるため、育成希望本数の2倍の種を播くことをお勧めします。

これにより、万一発芽に失敗した場合でも、リスクを分散できます。4本を育てる場合は8粒程度を播きます。

※種まき前に1晩水につけておき沈んでる種を選定すると発芽率があがります。

少し多めに種をまいておくのが成功のコツ

3.覆土して水やり

種を覆土した後、軽く手で押さえ固めます。その後、たっぷりと水を与えます。

発芽するまでの間、土が乾燥しないよう常に湿らせておくことが重要です。

種まき後はたっぷり水をあたえる

4.2 オクラの間引き(プランター)

オクラの間引きは、本葉が1~2枚出た時点で行います。密植栽培を実施している場合、生育が良好な4本程度を選び残し、余分な芽は根元からハサミでカットします。

密植栽培を行っていない場合、最初の間引きを経て本葉が4~5枚出た段階で再度間引きを行います。この時、生育の良い株を選択し残し、他の芽は取り除きます。

本葉は丸い双葉の後にでてくるギザギザの葉っぱ。1~2枚の時に間引

4.3 オクラ密植栽培での支柱立て(プランター)

オクラを密植栽培する場合、茎が十分に太くならないため、強風などで倒れやすくなることがあります。

この問題に対処するため、しま農研では、草丈が伸びてきた際に支柱を使用してサポートします。適切なサポートのためには、100~120cmの高さの支柱を用意し、生長に応じて麻紐で株全体をしっかりと固定します。

この年は5本仕立てで育ててみたので茎が細い株が多め。

4.4 オクラの収穫(プランター)

オクラは定植後約2ヶ月で収穫期に入り、7月から10月頃まで続きます。

若く柔らかいうちに収穫するのが、美味しいオクラを得るためのコツです。品種にもよりますが長さは6〜7cmくらいになったらハサミで根元を切って摘み取ります。

オクラの実は成長速度が非常に速いため、少し小さい時点で収穫するのも良い方法です。大きくなりすぎると、皮が硬くなり筋ばってしまうため、早めの収穫がおすすめです。

オクラは早め早めの収穫を心がけましょう。密植栽培にしていおくと生長が少しゆっくり

4.5 オクラの下葉かき(プランター)

オクラは良好な風通しを好むため、定期的に下葉かきを行います。収穫した果実の1,2枚下の葉を残し、それ以下の葉を摘み取ることが一般的です。この作業により、風通しが改善されるだけでなく、栄養が積極的に上部に送り込まれ、果実の成長を促進します。

しかし、葉の勢いが弱かったり、葉が小さく全体的にスカスカの場合は、植物の生育が弱まっている可能性があります。このような場合、摘葉を控えることが推奨されます。

収穫した場所から1,2枚葉を残し下葉をかきとる

4.6 オクラの追肥(プランター)

4.6.1 オクラの収穫のタイミング

オクラの追肥は、一番花が咲いた時点から開始し、その後は2週間ごとに追肥を行うのが一般的です。ただし、栽培環境に応じて追肥の頻度を調整することが必要です。

肥料が不足しているサインとしては、成長点近くでの花の発生や葉の切れ込みが深くなることが挙げられます。これらは肥料不足を示しており、特に夏場にはオクラの実が多く成長するため、肥料の消耗が激しくなります。

花が先端に咲いたり葉の切れ込みが深いのは肥料切れのサイン.
肥料不足適正肥料過多
花の咲く位置を観察成長点に近いところで咲いている上に葉が3枚以上ある上に葉が5枚以上あるn
葉を観察葉の切込みが深い葉の色が濃く丸い。切込みが浅い

4.6.2 追肥作業の向上

追肥は植物との対話とも言える作業で、正しい方法を見つけるためには経験と観察が必要です。植物の細かな変化に注意を払い、追肥の技術を磨くことで、野菜とのやり取りがより楽しく、生産的なものになります。

追肥に関するさらに詳しい手法や考え方については、しま農研の別の記事で詳しく解説しています。現在も追肥に関する研究を続けているため、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

4.7 オクラの水やり(プランター)

オクラは本来乾燥に強い野菜ですが、特に梅雨明け後の収穫期には水分の需要が高まります。プランターでの栽培は土量が限られるため、水切れを起こしやすいので注意が必要です。

葉がしぼむのは水切れの兆候の一つです。このサインが見られたら、迅速に水やりを行うことが重要です。また夏の高温時は、朝早くか夕方に水やりをすることで、根のダメージを最小限に抑えることができます。土の乾燥を防ぐために、敷き藁やマルチを利用するのも効果的です。

水切れになると葉がしょんぼりします、夏は特にこまめに水やりが必要

4.8 オクラにつく害虫(プランター)

オクラを栽培していると、特に8,9月頃からワタノメイガやオオタバコガなどの害虫被害に見舞われることがあります。これらの害虫はオクラの生育を著しく阻害するため、見つけたらすぐに除去していくことが必要です。可能であれば秋冬野菜を植えるタイミングで防虫ネットの設置も検討すると良いでしょう。

以下では、これらの害虫の特徴と対策について詳しく説明します。

4.8.1 ワタノメイガ(ハマキムシ)

ワタノメイガは、葉を筒状に巻き、葉の内側を食べることで知られる幼虫です。

被害の兆候としては、葉が巻かれたり、黒い粒(幼虫の排泄物)が見られたりすることがあります。これらの兆候を見つけた場合は、葉を慎重に開いて幼虫を直接取り除くことが効果的です。

まいた葉があると大体いますので早めに取り除く

4.8.2 オオタバコガ

オオタバコガは、花がしぼんだ後の若い果実に侵入し内部を食べる害虫です。幼虫は成長するにつれて、複数の果実を食害しながら移動するため被害が拡大していきます。

オクラの実が不自然に曲がったり、表面に穴が開いていたりする場合は、早急に被害を受けた果実を摘み取ることが推奨されます。

曲がったオクラがでだしたら要注意

4.9 オクラの種取り(プランター)

オクラの種取りは、収穫の最終段階である11月から1月頃に行います。地植え栽培の場合、秋冬野菜の植え替えが必要なため、種取りが困難な場合もありますが、プランター栽培ではその心配がなく、容易に種取りができるというメリットがあります。

この章では、プランターでのオクラの種取りプロセスを解説します。

1.種取り用のオクラを収穫せずに残す

収穫期の終わりに、種取り用としていくつかのオクラの実を残します。これらの実は収穫せず、さやが茶色に変わり、割れ始めるまで放置します。

このプロセスには約2ヶ月かかることもありますので、根気よく待つことが重要です。

さやが茶色に変わりわれ始めるまで放置

2.種の収集と乾燥

さやから種を取り出した後、種が完全に乾燥するまで雨の当たらない場所で乾燥させます。種を十分に乾燥させないと、保存中にカビが発生する原因となります。

種が完全に乾燥したら、封筒などに入れて日光が当たらない涼しい場所で保管します。

収集後はしっかり乾かす

5.しま農研のプランターでのオクラ栽培:実践編

しま農研では、プランターを用いたオクラの栽培について継続的に実践し、様々な試みや遭遇する問題点を探求しています。この章では、実際の栽培の様子を共有し、オクラ栽培に取り組む方々に役立つ情報を提供します。

5.1 オクラのプランター栽培の観察記録

しま農研でのオクラのプランター栽培は、日々の観察に基づいてその成長プロセスをリアルタイムで記録しています。これにより、効果的な栽培方法を継続的に改善し、最適な技術を見つけ出す試みが進行中です。

これらの観察記録を、あなたが自身のオクラ栽培で生長比較などの情報源として参考にしてください。

5.2 オクラのプランター栽培レポート

しま農研では、オクラ栽培の各段階を詳細に記録した「栽培レポート」を作成しています。このレポートには、月別の成長記録や日常のケアの様子が含まれており、栽培の参考や指標として利用できます。また、底面給水プランターと通常のプランターの水切れ期間の違い、密植栽培した時の収穫量など、栽培中に発生する様々な疑問や課題についても、実際のデータに基づいて考察しています。

これらの経験に基づいた検証結果や対策は、別の記事で詳細に説明しています。栽培方法の新しい洞察や更新を定期的に提供しており、オクラのプランター栽培に関するさらなる情報や疑問がある方は、ぜひこれらのレポートを参照してください。

4.まとめ

この記事を通じて、プランターを用いたオクラの密植栽培方法について詳しく解説しました。オクラは病害虫に強く、暑さにも耐えることができる野菜であり、適切な条件下ではプランターでも十分に栽培が可能です。特に、密植栽培による多数の株を育てることで、省スペースでの効率的な収穫を目指すことができます。

しま農研でのプランター栽培の実践記録とともに、これらの栽培技術やコツを共有しました。各段階での詳細な観察と記録を、あなたがオクラ栽培をするさいこの情報を活用し、あなたの家庭菜園でのオクラ栽培が成功することを願っています。

また、しま農研では多様な野菜の栽培方法を紹介しており、それらの記事は50音順で整理しています。どの野菜に興味を持っているかに関わらず、必要な情報を簡単に探すことができます。ぜひとも、これらの情報を参考にしてみてください。

読んでいただきありがとうございした!

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