こんにちは!しま農研です。
しま農研では、毎年30種類以上の野菜を育てながら、家庭菜園の魅力をたっぷり味わっています。
野菜は、生長にともなってたくさんの栄養を必要とします。
その栄養を追加していく大切な作業が「追肥(ついひ)」。
家庭菜園をうまく進めるためには欠かせない工程です。
でも、こんな疑問を感じたことはありませんか?
「追肥って、どこにまけばいいの?」
「株元でいいんじゃないの?」
「プランターだとどうしたらいいの?」
実はしま農研でも、はじめの頃は株元に肥料をまいていました。
でもあるとき、「葉の先あたりにまくのが効果的」と知って試してみたら──
野菜の生長に明らかな違いが出たんです!
この記事では、そんな経験をふまえて、
追肥の正しいやり方・位置・コツを、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

追肥を施す位置を考えると、それぞれの野菜の根に興味が沸いてきます。栽培後に土を掘り起こし根を観察するのが楽しくなってきます。
1.追肥の基本知識:なぜ位置が大事なの?
追肥追肥を効果的に行うためには、「どこにまくか」がとても重要です。
ポイントは、
野菜の“根の先端”が栄養をいちばん吸収しやすいということ。
この根の先端は、じつは「葉の広がり」とリンクしていることが多いんです。
つまり、葉が広がったあたりに根も広がっていて、そこが追肥のベストスポットです。

💬 なぜ株元はNG?
家庭菜園を始めたばかりの頃は、つい株のすぐ近く(=株元)に追肥しがち。
でもこれは、根の先端から離れすぎていたり、逆に近すぎて根を傷めたりする可能性があります。
2.追肥をする適切な位置のポイント
野菜を元気に育て、しっかりと収穫するためには、追肥の“位置”を見極めることがとても大切です。
しま農研では、「根の先端こそ、栄養を最も吸収しやすいポイント」と考え、野菜の成長に合わせて追肥の位置を調整するようにしています。
追肥の位置は野菜の種類や栽培環境によって異なりますが、ここでは3つの視点からポイントを解説します。
2.1 野菜の成長に合わせて追肥する
野菜の根の先端は、葉の広がりとリンクしていることが多いです。つまり、葉が広がっているその先に、根も伸びていると考えてOK。
そのため、追肥は「葉の先端の下あたり」にまくのが理想的です。
- 生長初期 → 株元近くに追肥
- 生長が進む → 徐々に外側へずらす
🌱 ナスの例
ナスは、葉の先端と根の先端が一致しやすいため、葉の先端の下あたりに追肥するのが効果的です。より吸収率が高くなり、株が元気に育ちます。

💬 肥料を“隠せ”という考え方も
根の先端の少し外側に施すことで、根が肥料を求めてよく張るようになるという考え方もあります。栽培スタイルに応じて工夫してみましょう。
2.2 追肥する位置を工夫する
繰り返し追肥が必要な野菜では、施す位置をずらしていくことで、管理がラクになります。
✅ 管理しやすい方法の例
- 1回目は右側、2回目は左側に追肥する「交互施肥」
- 円を描くように、少しずつ位置をずらして施肥する方法
こうした工夫をすると、土の中の栄養が偏りにくくなり、まんべんなく根に行きわたるようになります。
👉 重要なのは、「根の先端をイメージすること」。
土の中の様子は見えませんが、葉の広がりや成長具合を観察しながら、根の動きを想像することが成功のカギになります。
2.3 プランターは縁に施すのが基本
プランターでは、限られたスペースの中で根が広がるため、追肥の位置にはとくに注意が必要です。
🪴 基本の考え方:プランターの縁に追肥する
- 野菜は定植から1ヶ月ほどで、根がプランターの端まで届きます。
- 中央ではなく縁に追肥することで、根の先端に近い位置に肥料が届きやすくなります。
💡 しま農研のおすすめポイント
- 少量をこまめに(分割施肥)
- 追肥位置を回すように変える(偏り防止&管理しやすい)
このように、追肥の効果を高めるには「根の先端の位置を意識した施肥」がカギになります。

3. 追肥で使う肥料の種類と、それぞれの使い方
追肥に使う肥料は、大きく分けて 「化成肥料」と「有機肥料」と「液体肥料」 の3種類があります。
どちらを使うかで、まくタイミングや効き方、注意点が少しずつ異なります。
それぞれの特徴と施し方のポイントをやさしく紹介していきます。

3.1 化成肥料:すぐ効いて手軽に使える追肥の定番
化成肥料は、粒がそろっていて均一にまけるのが特徴。効果が早く出やすいため、家庭菜園でもよく使われています。
追肥のときは、「置き肥」という方法がおすすめ。
地表にパラパラとまいておけば、水やりのたびに少しずつ溶けて、根にじわじわ届いていきます。
👉 ポイント:
- 混ぜ込まず、地表に置くだけでOK
- 肥料焼けを防ぐために株元にくっつけすぎないように注意しましょう。
🌱 しま農研では…
化成肥料は「手軽さ」と「効きやすさ」で重宝しています。肥料不足のサインがでてからの追肥は特にこの効きやすさは大きなメリットです。
3.2 有機肥料:じっくり効いて土も育てる
有機肥料は、じわじわと時間をかけて効いていくのが特徴です。土の中で分解されることで、微生物が活性化し、土も元気になります。
追肥として使うときは、追肥として使うときは、土に混ぜ込んで使うタイプの肥料が多いのが特徴です。穴や溝を掘って、その中に入れて土をかぶせていく方法です。
👉 ポイント:
- 株元にはまかず、少し離れた場所に埋めるのがコツ
- 虫が寄ってきやすいので、しっかり土で隠すことが大切です
🌱 有機肥料を使うポイント
有機栽培は即効性がないため肥料が足りなくなる時期を予測しながら施すのが成功のポイント。このタイミングを掴むのが少し初心者には難しいです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ試していけば大丈夫。有機栽培で育てた野菜は美味しく、土にも優しいため、慣れてきたらぜひチャレンジしてみてください。
3.3 液体肥料:緊急時やこまめなケアにぴったり
液体肥料は、水に溶けているため、すぐに効きやすいのが特長です。特に、株が弱っているときや、葉の色が薄くなっているときなどにサッと使えるのが便利です。
液体肥料は2通りの使い方があります。
① 土にまく方法(根から吸収)
- 水やりのように、株元にじょうろで与えます
- 土が湿っているときに行うのが◎(乾いていると吸収されにくい)
② 葉にかける方法(葉面散布)
- 液体肥料を霧吹きなどで葉にスプレーします
- 特に葉が疲れているとき、直接栄養補給ができます
👉 注意点:
葉面散布の場合、葉の全面に均等にかける方法や、葉裏のみにかける方法など、さまざまな意見があります。この点については賛否が分かれていますので、自身の野菜栽培の経験や状況に合わせて試してみると良いでしょう。
🌱 しま農研では…
液体肥料は、野菜の様子を見ながら“栄養ドリンク”のように使うイメージで活用しています。
4.まとめ
追肥は、野菜の元気な生長を支える大切な作業です。
でも、ただまけばいいというものではありません。
大事なのは、「どこにまくか」。
栄養をしっかり吸収してもらうためには、根の先端に届くよう、**“株元ではなく葉の先端あたり”**を意識するのがコツです。
また、肥料の種類や栽培方法(プランターか地植えか)によって、施し方にも違いがあります。
しま農研では、状況に応じてこんなふうに使い分けています。
- 🌱 化成肥料 → 置き肥で手軽に
- 🌱 有機肥料 → 土に混ぜてじっくり
- 🌱 液体肥料 → 緊急時のサポートに
🌟 追肥の位置をちょっと意識するだけで、野菜の育ち方がグッと変わるかもしれません。
最初はむずかしく感じても、
「この下に根が広がっているかな?」と想像しながら追肥をすることで、
家庭菜園がもっと楽しくなっていきます。
また、野菜ごとのタイミングや必要な栄養素を知ることでも、追肥の精度がぐんと上がり、野菜もすくすくと育ちます。
👉 「追肥の基本と実践ガイド」では、しま農研の追肥ノウハウを詳しくまとめています。
ぜひあわせてチェックしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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