日当たりが悪くても意外と育つ?家庭菜園での野菜の選び方

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菜園レポート

庭やベランダで家庭菜園をはじめたいと思うものの、日当たりが思うように取れないために挑戦をためらっている方、いらっしゃいませんか?また、半陰性の植物を選択して栽培することを検討したことはありますか?

しま農研では、裏庭での野菜栽培を実践しています。しかし、その栽培地は周囲に建物や丘に囲まれ、一般的な畑のように日中ずっと直射日光が当たる環境とは異なります。通常、ナスやピーマンのような夏の野菜は、1日約6時間の直射日光を必要とするとされ、これを受けられない場所では育ちにくいと一般的に考えられています。

ところが、私の経験上、ナスやピーマン、ズッキーニ、オクラなど、これらの野菜は、日当たりの不十分な環境でも十分に収穫を楽しめるほどの成長をみせます。この記事では、しま農研が実際に栽培してきた野菜の中で、日当たりの時間と野菜の成長の関係性を詳しく検証しています。

ただし、このデータはしま農研の特有の環境に基づくものですので、日当たり以外の要因も影響している可能性があります。それでも、日当たりに挑戦を感じている方々に、この情報が少しでも野菜栽培のヒントや励みとなれば幸いです。

しま農研
しま農研

しま農研の菜園スペースは、日当たりがあまりよくない場所も。。。けど、何気に野菜はしっかり育ってくれています。実際に育てた野菜のデータを紹介します。

こんな時に参考にしてください

・日当たりに対して育てる野菜を選びたい
・日当たりがわるい場所で育てた野菜のデータをみたい
・日照時間の短い場所で陽性植物を育てたい

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1.日当たりに対する野菜の選び方

野菜栽培にとって日照時間は欠かせない要因とされています。実は、野菜には日光の好みによって「陽性植物」、「陰性植物」、そして「半陰性植物」という3つのカテゴリーに分類されるものがあります。

各野菜の日照時間に対する適性を一覧表でまとめました。このデータは一般的な知識として広まっており、先人たちの長い経験と検証を元にしていますので、間違いのないデータになります。

これらの基本情報を踏まえた上で、日照条件が不十分だからといって栽培を諦めるのは早いかもしれません。特に日照時間が短い場所でも、陽性植物を育てることをしま農研の実際に育てたのデータで検証しながら挑戦することをご提案します。

分類日照時間代表的な野菜
陽性植物6時間以上トマト・ナス・オクラ・ダイコン・ハクサイ
半陰性植物3~4時間いちご・春菊・じゃがいも・アスパラガラス・ねぎ
陰性植物1~2時間ミツバ・しそ・みょうが・パセリ・ニラ

2.しま農研の菜園スペースの日当たり

最初に、しま農研の菜園スペースにおける日照時間を図で示しております。今回の検証期間は4月から7月までで、日照時間が平均3.5~4時間と、一般的な菜園に比べやや短めの環境での栽培結果を中心にご紹介いたします。

大部分は地植えでの栽培を行っていますが、一部はプランターを使用しての栽培も取り入れています。その結果も合わせてご紹介します。なお、今回の検証に使用した菜園のレイアウト図は、2023年の計画時に作成したものを基にしておりますので、実際に育てた野菜の配置とは一部異なる点がございます。その点、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

さらに詳しいしま農研の日照時間の調査方法に関しては、別途の記事で解説しておりますので、そちらをご参照ください。

3.日当たりと野菜の収穫数との関係

日照時間が3.5~4時間のスペースでしま農研が育てた野菜の収穫数と栽培方法を一覧表にまとめました。初挑戦のものや育て方に改良の余地があるものは、データが不十分なため一覧表から除外しました。また、ピーマン類は、完熟果を目指しており、栽培途中の現時点で収穫数が少ない可能性があります。

結果として、家庭菜園での収穫量はしま農研として十分満足できるものでした。日当たりが不十分でも、夏野菜の栽培が可能であることを確認し、この記事を執筆しました。

野菜品種栽培方法株数収穫数検証年備考
ズズッキーニゼルダネロ地植え1株29本2022年未着果 18本
ナス千両2号地植え1株33本2022年
ナスとろーり旨ナス地植え1株38本2022年
エダマメ湯上り姫地植え12株157個2022年
オクラプランター5株51本2022年
きゅうりサントリーコクうまプランター1株41本2022年
花オクラプランター1株23個2022年
きゅうり夏すずみ・地植え2株83本2023年
ピーマン京波地植え1株39個2023年栽培途中
パプリカ豊作パプリカオレンジ地植え1株9個2023年栽培途中
ぼたんこしょう地植え1株46個2023年栽培途中
ゴーヤーザウルスゴーヤープランター1株14個2023年初期育成失敗

4.日照時間が短くても育てられた陽性植物

陽性植物は通常、6時間以上の日照を必要とされます。そのため、4時間程度の日照では成長しづらいのではないかと不安に思う方も多いでしょう。私自身も情報を基に野菜を選び、栽培するタイプなので、日当たりの条件が良くないことを事前に知っていたら、半陰性植物を選んでいたかもしれません。

しかしこの度、具体的な日照時間を調査しつつの実際の栽培を行い、好きな野菜を選んで好きな場所に植えてみたところ、意外と上手く育ちました。これを通じて、新しいことに挑戦する価値の大切さを実感しました。

この章では、日照環境が必ずしも理想的ではなかったにも関わらず、しま農研で成功した野菜の栽培例を紹介します。

ポイント

日当たり以外にも野菜が育つ要素は色々。一度試してみるのもアリ!かもしれません

3.1 日当たり4時間の場所でのナスの地植え栽培結果

プロの農家ですと、地植えのナスを1株で100本程度収穫する方も多いようです。その数が家庭菜園で実現できれば素晴らしいですが、自家消費を考えると、30本程度の収穫があれば最盛期には食べ切れないくらいかもしれません。

しま農研としての結果として、日照時間が4時間の場所で2株のナスから70本の収穫を得ることができました。ナスがしっかりと大きく育ったことから、日当たりが少なかったとしても、成長にそこまで大きな影響は受けていなかった可能性も示唆します。この年はナスの周りにコンパニオンプランツを多く植えるという工夫を行い、ナスが育ちやすい環境を整えました。

この結果に関する詳しいレポートは別の記事で詳細にまとめておりますので、ナスの栽培を計画されている方は、その記事もぜひ参考にしてください。

5/3 定植
定植から約3ヶ月
美味しいナスがたくさん収穫できました
しま農研
しま農研

最初は少し心配していたのですが、コンパニオンプランツの効果もあるのでしょうか。日当たりがわるくても順調に育ってくれました。

3.2 日当たり4時間の場所でのズッキーニの地植え栽培結果

日照条件が不十分な場所での、ズッキーニの地植え栽培に挑戦しました。日照が豊富な場所でのプランター栽培よりも、ズッキーニの成長が良好であり、収穫数も多くなりました。この結果を通して、日照時間だけが野菜の成長に影響するわけではないことが確認できました。

低い着果率に関しては、株数の少なさから授粉の機会が減少したことが主な要因と考えられます。この点に関しては、日当たりの影響は少ないと考えられます。ズッキーニの栽培に関する詳しい情報や結果については、別の記事で詳しくまとめておりますので、そちらを参照してください。

5月3日 定植
定植 1ヶ月後
収穫も楽しむことができました
しま農研
しま農研

ズッキーニも大きく成長してくれて安心しました。着果失敗したものも多かったですが食べることができ味も濃くて美味しいです

3.3 日当たり4時間の場所でのきゅうりのプランター栽培結果

きゅうりは陽性植物の中でも、直射日光が少ない環境でも育成が可能な野菜として知られています。さらに、プランターでの栽培においても十分な収穫が期待できるため、日当たりのやや劣る場所でもきゅうりの栽培はおすすめです。

実際にしま農研で日当たり4時間の環境で行ったきゅうりのプランター栽培では、41本の収穫を記録しました。多収を目指す場合、100本以上の収穫が可能と言われていますが、これは栽培技術や環境など複数の要因が影響していると考えられます。したがって、日当たりの条件を工夫しつつ、他の栽培条件も最適化すればさらに多くの収穫が可能となるでしょう。きゅうりのプランター栽培に関する詳細なデータについては、こちらの記事に詳しくまとめていますので、興味のある方は是非ご参照ください。

5/3 定植
定植1ヶ月後
定植2ヶ月後
しま農研
しま農研

きゅうりは消費が大変なくらいたくさん収穫できました。日当たりあまりよくない場所でチャレンジするならきゅうりもおすすめです。

3.4 オクラの栽培結果: 日当たり4時間の環境と日当たりの良い環境の比較

2022年、しま農研では日当たりがそれほど良くない環境でのオクラ栽培に挑戦しました。この年からは密植栽培を取り入れ、結果として5株から51本のオクラを収穫することができました。これは1株あたり平均10本の収穫量となります。一方、翌2023年には日当たりのよい場所での栽培を試みましたが、1株あたりの収穫は5.5本と、前年よりも少なくなりました。

気候やその他の条件の違いも影響しているとは思いますが、2023年には追肥の量を増やし、肥料切れのサインが出る前に肥料を追加するという新しい方針を採用しました。この結果、実際には前年よりも多くの肥料を使用したにも関わらず、収穫量は減少しました。これにより、収穫量は日当たりだけでなく、多様な要因に影響されることが明らかになりました。

5/29 定植
定植1ヶ月後
定植2ヶ月後
しま農研
しま農研

今年のオクラの栽培の結果は、栽培終了したら下記の記事を更新していきます。詳細な比較については少しお待ちください。

3.日当たり4時間の環境での様々な野菜の栽培結果

前述の野菜たちは2022年のしま農研での栽培結果を基に紹介しました。2023年も同様の日当たり4時間の環境でさまざまな野菜を栽培しており、それらに関する詳細なレポートを記事としてまとめています。栽培の過程や収穫数などの詳細データを掲載していますので、同様の環境で野菜を栽培する予定の方は、ぜひ参考にしてください。

3.5.1 日当たり4時間の環境でのきゅうりの混植栽培結果

きゅうりを中心とした混植栽培の結果を検証した記事です。具体的には、コンパニオンプランツを取り入れた混植の結果についての詳細を共有しています。

3.5.2 日当たり4時間の場所でのゴーヤープランター栽培結果

2023年のゴーヤーのプランター栽培に関する結果をまとめた記事です。ゴーヤーの成長の様子や収穫に関する情報が詳細に記載されていますので、興味のある方はぜひ参照してください。

4.家庭菜園での日当たり改善について

庭やベランダでの家庭菜園を実践する際、日当たりを改善する手段は一定の限りがあります。プランターの高さを調整して日がよく当たる位置に設置する、反射板を使用して日光を増加させるなどの方法が考えられます。また、半日陰でも育つ植物を選ぶのも良いアプローチです。

この記事では、それらの方法に加えて、日当たりがやや不足している場所でも、陽性植物の栽培を試してみることを提案しています。野菜の成長は日当たりだけでなく、さまざまな工夫をすることで収穫量を増やすことが可能です。家庭菜園の魅力は、様々な環境の中での工夫と野菜の成長を楽しむことです。しま農研でも、理想的な畑とは異なる環境でも、家庭菜園の楽しみを発見しています。

とはいえ、やはり日当たりの良い場所がベストです。今後、引っ越しや新しい家の購入を考えている方のために、家庭菜園を最大限に楽しむための家選びのポイントをしま農研が別記事で提供しています。この記事では、日当たりのアドバイスやシミュレーションソフトの紹介も行っていますので、興味がある方はぜひ参考にしてください。

5.まとめ

今回、この記事では日当たりがわるい場所でいかに家庭菜園を楽しむかについて言及しました。具体的には、多少日当たりがわるくても陽性植物を育ててみることに焦点をあてて提案しました。

実際に、しま農研での日当たり4時間環境化で育てた野菜の収穫数や成長を紹介し、さらに詳しい情報としてレポート記事を紹介しました。このデータは、しま農研の環境化によるもののため、この通りに育つ保障はできませんが、あなたの好きな野菜を育てることができる可能性があることを示唆したく記事を作成しました。

失敗したりうまく育たないと悲しい思いはしますが、しま農研もたくさん失敗をしています。失敗した結果を次の年に改善して育てて、それがうまくいった時には野菜の成長をより楽しむことができ、収穫した野菜の味は格別です。

この記事を読んで新たな挑戦や、これから家庭菜園をはじめてみようかなと思う方がいたらとても嬉しく思います。また、しま農研では、これから家庭菜園をはじめる方へ向けてのスタートアップ記事やそれぞれの野菜の育て方など様々なコンテンツを用意しています。また、栽培レポートについてはこちらの記事を参照していただければ様々な野菜の成長を確認することができます。よろしければ参考にしてください。

読んでいただきありがとうございました!

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