ハーブを育てることに興味があるけれど、ハードルが高いと感じる方もいるかもしれませんが、実はバジルは手間がかからず、初心者にも育てやすいハーブのひとつです。
また、大型のプランターが不要で、手軽にスペースを見つけて栽培できるので、プランターで育てるのに最適なハーブです。さまざまな料理にアクセントとして活躍し、使い勝手が良いバジルは、料理中に手軽に摘んで使うことができるのが家庭菜園の魅力のひとつです。
今回は、プランターでバジルを育てる方法を解説していきます。今年の栽培に挑戦される方は、よろしければこの記事を参考にしてください。プランターで美味しいバジルを楽しむことができますよ!
1.バジルについて
バジルの原産地はインドからインドネシア半島にかけての地域で、ヒンズー教徒の間では神にささげる高貴な植物とされていました。後に、ヨーロッパに伝えられ各地に広められイタリア料理などでもなくてはならない植物になりました。
シソ科メボウキ属になります。メボウキの由来は諸説ありそうですが、バジルの種子を水に浸すと膨張し表面がゼリー状になり、それで目に入ったごみを洗浄していたというとこから、目を掃除する「目ぼうき」と称されるようになったという話があります。
バジルには150種類以上の品種がありあますが、一般的によく知られているのはスイートバジルという品種になります。
和名/英語 | バジル/basil |
原産地 | 熱帯アジア、インド |
分類 | シソ科メボウキ属 |
発芽適温 | 20~30℃ |
育成適温 | 15~28℃ |
プランター | 5号深さ15cm以上 |
土壌酸度 | pH6~6.5 |
収穫まで | 約90日 |
2.バジルのプランターでの育て方
2.1 バジルのプランターの大きさ
バジルを1株だけ育てたいといこうことであれば5号プランターで深さが15cmあれば育てることができます。野菜などに比べるとあまりスペースをとることがないので気楽に育てることができます。
2.2 バジルの栽培計画
2.2.1 バジルの定植は5月頃からがベスト
バジルの生育適温は15~20℃になります。暖かくなってきた5月位の暖かくなってきてからがベスト。収穫まで90日程度になります。種から育てる場合は4月下旬頃から種まきが可能です。
2.3 バジルの種まきと間引き
2.3.1 バジルの発芽温度は20℃以上必要
バジルはたくさん育てない場合は株を買うのもおすすめですが、種からも育てることができます。バジルの種の発芽率は65~80%といわれているので、ポットで育てる場合は4,5粒ほど播いておくとよいでしょう。太陽の日光はそれほど必要としないので室内でも育苗することは可能です。播種後は、土が乾かないように、表面が乾いたら水やりをします。
バジルの発芽に必要な温度は20℃とされておりそれより寒いと発芽せず失敗する可能性があります。発芽の目安は7~10日程度といわれているため、それより期間がたっても発芽しない場合はやり直しを考えるのもよいでしょう。
2.4.2 本葉が1,2枚位が間引きのタイミング
ポットや連結ポットで育ている場合は、発芽してきたら2,3株になるように間引きしていきます。間引きのタイミングは本葉が1,2枚ついてきたところが目安になります。間引き後は、本葉が4~6枚位になるまで育苗していきます。
2.4 バジルの定植
バジルを種から育てた時の定植は本葉が4~6枚位になってから植え付けます。株から選ぶ時は、黄色くなっていたり虫食いのないものがよいでしょう。徒長していないかも確認のポイントになります。
定植時に水の与え方を工夫すると根の活着がよくなるそうです。しま農研では、植え付け前のポット、植え付け用の穴、定植後の株のまわりの3回水を与えるようにしています。
植え付け前のポット、植え付け用の穴、定植後の株のまわりの3回水を与え根の活着を促進する
2.3.1.苗のポットに水をあたえる
植え付け前の1,2時間前に水をあたえて、根に水を吸わすと活着がよくなります。この際に液体肥料を希釈してあたえるとより活着します。
2.3.2 開けた穴に水をいれて定植する
穴を空けて一度ポットをいれてみて深さを試します。深いようでしたら土を戻してあげて高さを合わせます。深さが整いましたら、開けた穴に水をいれて定植します。植え付け後は最後にたっぷり水を与えます
2.4 バジルの剪定と収穫
2.4.1 バジルは剪定しながら収穫する
バジルはわき芽が2つに分かれて育つ性質があります。そこを意識ながら剪定していくときれいな形にすることができます。収穫は先端の若い葉から収穫していくのが基本になります。そのことによりわき芽が育っていきますので収量を増やすことができます。
また、草丈が20cmくらい、本葉が10枚位になった頃に本枝を摘心するとわき芽も一斉に伸びるので摘心します。
収穫は先端の若い葉はを摘み取る。若い葉は柔らかくて香りもよい


2.4.2 花芽を剪定すると長く収穫できる
バジルは8月位になると花を咲かせます。花芽を剪定せずに花をさかせ種ができてしまうと一気に株が弱り枯れてしまいます。種とり目的でない場合は摘み取ると長くバジルを楽しむことができます。花芽がみえたら早めに収穫しましょう。
2.5 バジルの水やりと追肥
2.5.1 バジルの水やり
バジルは乾燥を嫌う植物です。プランターは水切れもおこしやすいので表面が乾いたら水をあたえます。特に夏は乾きやすいので注意してください。
ただし水をやりすぎるのは過湿により根腐れをおこしてしまうので、雨の日の後などは水をあたえる必要はありません。天気と相談しながら土を観察して水をあたえていきます。
2.5.2 バジルの追肥
バジルの追肥は本葉が10枚ほどになってから2週間ごとにあたえるのが時間における追肥のポイントになります。ただ、肥料のあたえすぎてしまうと、肥料やけや害虫被害も多くでてしまうので注意が必要です。
肥料の過不足は葉を観察して判断します。緑があまり濃く大きい葉の時は肥料過多の可能性があります。また、葉が黄色く元気がない場合は肥料不足の可能性があります。
2.6 バジルの種とり
バジルの種とりをしておくと来年に育苗ができます。しま農研は、バジルの種とりについては今年初挑戦。まだ、経験がないですが予習もかねて方法を記していきます。
2.6.1 花が散り終わった花穂を収穫し乾燥させる
バジルの収穫の終盤10月頃に種とりのために剪定せずに花を咲かせます。花穂を摘み取るタイミングは花が散って茶色がかった種が落下する前に剪定し、完全に茶色になるまで1週間ほど天日ほしします。
2.6.2 茎についた殻を取り外す
茎についてる種の入ったからを茎から取り外していきます。手袋をつけて茎をスライドさせていけば殻を簡単に取り外すことができます。
2.6.3 ふるいにかけて殻と種を分ける
ふるいを用意してふるいをかけて種と殻を取り分けていきます。取り外しが難しい時は殻を優しく指でほぐすと中から種がはじけ飛ばされます。またふるいにかけた後も抜け殻のカスが混ざっているのでさらに取りのぞいて種だけにします。
2.6.4 種は適切な方法で保管すると発芽率があがる
適切な方法で種を保管するといい状態で来年種を使うことができます。種は湿気、光、空気、高温に注意することが必要です。
種をよく乾燥させ、湿気対策として封筒等の紙袋にいれておきます。ジップロック等の袋にいれて空気を遮断し、光を当てないように缶にいれておきます。最後に冷暗所のような高温にならない場所で保管します。他の野菜ですが適当に保管した種は発芽率がとても悪かったこともあるので適切な方法でおこなうとようでしょう。
例)封筒・チャックのある袋・クッキー等の缶
3.バジルはコンパニオンプランツとしても優秀
バジルはナス科やアブラナ科のラデッシュなどと相性がよく、ウリ科は相性が悪い野菜が多いそうです。
バジルの香りはアブラムシやニジュウヤホシテントウ等の害虫を遠ざける効果があります。また、水分をたくさん必要とする植物になため、ある程度乾いた状態を好むトマト等とはそういった意味でも相性は抜群です。
プランターで寄せ植えする場合は、バジルは強い野菜になるため他の野菜の成長を阻害しないように注意すことが必要です。余裕のあるスペースで育てることや、摘心や早めの摘み取り等を意識します。
4.2023年バジルのプランター栽培観察記録
自分で育てているしそがしっかり育っているか心配になることありますよね。しま農研でも今年もしそを育てています。観察記録をつけてリアルタイムに更新しています。
あなたのバジルと成長の具合を比較にしてよろしければ参考にしてください。一緒に家庭菜園楽しみましょう!
5.まとめ
今回はバジルの育て方についてまとめていきました。バジルは、剪定をし花芽をしっかり剪定しておけば家庭菜園で楽しめる程度の収穫はできる比較的育てるのが難しい植物ではないので初心者の方にもおすすめです。
プランターで育てることができる野菜やハーブは他にもたくさんあります。しま農研でおすすめの野菜をこちらでまとめています。よろしければ参考にしてみてくださいね。
読んでいただきありがとうございました!
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