地植えでの中玉・ミニトマトの育て方:家庭菜園で放任栽培に挑戦

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野菜の育て方

地植えでミニトマトや中玉トマトを育てることは、家庭菜園において楽しくもあり、実り多い体験です。トマトの栽培方法は様々ですが、あまり手間をかけずに育てる栽培方法があります。

この栽培方法は、芽かきや葉かきといった手間を最小限に抑え、自然に近い形で育てる方法です。しま農研ではこの方法に注目しており、今年はこの栽培方法にチャレンジしています。

この記事では、地植えでミニトマトや中玉トマトを育てる際のポイントと、放任栽培の具体的なアプローチについて解説していきます。実際に育てているリアルタイムな観察記録についても共有しますので、育てる予定のある方は参考にしてください。

しま農研
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毎年育てているトマト。わき芽をこまめに見つけてかき取るのが一般的ですが放任して育てる方法もあります。リアルタイムでの観察記録も共有していきます!

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1.トマトについて

トマトの原産地は南米のアンデス高地です。この地域は雨が少なく、乾燥していて、土地も痩せています。また、高地のため太陽が近く、強い日差しを受けます。

トマト栽培において、この原産地の特徴を理解することは大変役立ちます。トマトは乾燥した環境に適応しているため、過度な水やりや肥料の使用には注意が必要です。特に、雨の多い梅雨時には雨よけなどの対策が有効です。また、トマトは光を好むので、十分な光合成ができる環境を整えることが重要です。これらの点に注意してトマトを育てると、より良い成長と豊富な収穫を期待できるでしょう。

名称トマト
原産地アンデス高地
分類ナス科ナス属
発芽温度25℃~30℃
生育適温25℃~28℃
畝幅1m
株間80cm
pHpH6~6.5
収穫まで約2ヶ月

1.1 プランターでのミニトマトの育て方

この記事では地植えでのミニトマト栽培に焦点を当てていますが、プランターでもミニトマトは十分に育てることが可能です。プランターには、地植え栽培とは異なるいくつかの管理方法が必要です。

ミニトマトのプランターでの具体的な育て方については、別の記事で詳しく解説しておりますので、地植えでの栽培を検討している方はぜひ参照してください。

2.地植えでのミニ・中玉トマトの栽培計画と準備

ミニ・中玉トマトを地植えで栽培するには計画的な準備が成功への鍵です。このセクションでは、地植えにおけるミニ・中玉トマトの栽培計画と準備過程を具体的に紹介します。

本記事では、ミニトマトを放任栽培に焦点を当てて説明します。株間の広さについては一般的な栽培方法とは異なる部分があります。

2.1 ミニ・中玉トマトの栽培時期(地植え)

ミニトマトは25~28℃の気温範囲で最も良く成長します。このため、気温が安定し始める4月下旬から5月上旬の定植が最適です。しま農研ではゴールデンウィークを利用して夏野菜の植え付けを行っており、適切な栽培で6月後半から収穫が始まります。

定植後、約2ヶ月で収穫が始まることが期待できます。また、育成初期のトマトは水や肥料を少なめにすることでより良く育ちます。過剰な水やりや肥料の与えすぎには注意しましょう。

2.2 ミニ・中玉トマトの栽培スペース(地植え)

荒れた地で育ったミニ・中玉トマトは、株間にあまり決まりがなく密植させて1本仕立てにし短期間で育てる方法もあれば、株間を広くし、大きく根を張らせることにより1つの木を大きくするなど様々な育て方があります。

放任栽培では、株間を広めに取り(60~80cm程度)、畝幅も70~100cm程度とることを推奨します。これにより、葉やわき芽もよく育ち、豊富な収穫が期待できます。一方、1本仕立てなどで育てる一般的な栽培では、畝幅は60cm、株間は45~70cm程度を推奨しています。

放任栽培は株間を広めにあけていくとよく育ちます。

2.3 ミニ・中玉トマトの品種を選ぶ

ミニトマトにはさまざまな種類があり、毎年、どの品種を育てるか選ぶのも家庭菜園の楽しみの一つです。しま農研で実際に育てた経験のある品種を紹介します。

2.3.1 ジャングルトマト

この品種は、わき芽をそのままにしても果実が豊富につくという特性があり、通常のミニトマトとは異なる新しいタイプです。

今回のこの記事でご紹介する放任栽培に合った品種になります

ジャングルトマトという放任栽培用の珍しい品種

2.3.2 珍しいミニトマトの購入方法

多様な品種が存在するトマトですが、ホームセンターでは手に入りにくい場合があります。大きな園芸店で珍しい品種を探すのも良いでしょう。

しま農研おすすめの関東園芸店は、こちらの記事で紹介しています。苗を探す際の参考にしてください。

2.4 ミニトマト・中玉トマトの苗の選び方

良質な苗を選ぶことは、その後の生育や収穫において非常に重要です。適切な苗を選ぶことで、栽培がスムーズに進み、病害虫のリスクも低減されます。

特に、トマト栽培には「接ぎ木苗」がおすすめです。これは、異なる2つの植物を組み合わせて作られ、一般的に環境の変化や病害虫に対して強いとされています。初心者の方にとっても、育てやすい選択肢となるでしょう。

選び方のポイント詳細説明
本葉の枚数本葉が7枚以上のものが最適
一番花の存在一番花が咲いているか蕾があるものがベスト
本葉の健康状態色が濃く、先端に勢いがる。病気や害虫被害がない
茎の太さと節間の長さ節間が長い徒長気味の苗はさける。茎が太く節間の短い苗を選ぶ
接ぎ木苗初心者におすすめ。連作障害に強い

2.5 ミニトマト・中玉トマトの土づくり

土づくりは、トマトを含む多くの作物にとって、栽培成功の基盤を築きます。晩冬から春にかけての土づくりは、じっくりと時間をかけて行うことがおすすめです。そのため、植え付け予定日の1ヶ月前には着手しましょう。

適切な土づくりには、雑草の除去、土壌の改良、酸度の調整、そして元肥の施用が含まれます。トマトは、水はけの良い土を好むため、土が粘土質の場合は植物性堆肥を多めに入れて土壌を改善することが重要です。土作りのより詳細な手順については、別の記事で詳しく解説していますので、そちらもぜひ参考にしてください。

3.地植えでのミニトマト・中玉トマトの放任栽培での育て方

ミニ・中玉トマトの栽培は、その手軽さと比較的簡単な育成過程で知られています。このセクションでは、ミニ・中玉トマトを実際に地植えで育てる手順について具体的にご説明します。

本セクションでは、ミニ・中玉トマトを放任栽培に焦点を当てて説明します。枝の剪定方法や支柱の立て方については一般的な栽培方法とは異なる部分があります。

3.1 ミニトマト・中玉トマトの定植(地植え)

ミニ・中玉トマトの定植における水やりのポイントは、根の活着を促進し、苗の健康的な成長を支えることにあります。以下に、ミニ・中玉トマトの定植時の水やりの具体的な手順を説明します。

定植のポイント

植え付け前のポット、植え付け用の穴、定植後の株のまわりの3回水を与え根の活着を促進する

1.ポットへの水やり

定植の1~2時間前には、ポットにたっぷりと水を与えます。

これにより、土が十分に湿り、苗が移植時のショックを最小限に抑えられるようになります。

2.植え穴への水やり

植え穴を掘った後、その穴にも水を与えます。このステップは、土に十分な水分を確保し、苗が新しい環境にスムーズに適応できるようにするために重要です。

植え穴の深さは、ポットの高さに合わせて調整します。これにより、定植作業が容易になります。

植え穴にはたっぷり水をあたえて環境を整えます。

3.定植後の水やり

覆土をした後、再度たっぷりと水を与えます。この水やりは、土と根が密接に接触することを促し、根の活着を助けます。苗をポットから取り出す際は、根を傷つけないように慎重に行いましょう。

定植後は、苗が強風で倒れないように仮支柱を立て、麻紐などで誘引することが推奨されます。

仮支柱を立てて最後にたっぷり水をあたえます。

3.2 ミニトマト・中玉トマトの支柱立て(地植え)

ミニトマト・中玉トマトを放任栽培させる場合でも、葉を多く茂らせるためには、つる性の植物と同じように支柱立てが必要です。支柱を使って植物を支えることで、植物はより健康に成長し、病気や害虫のリスクを減らすことができます。

支柱の立て方は様々ですがここでは、しま農研がおこなっているミニ・中玉トマトに適した支柱の準備と組み立て方を具体的にご紹介します。

1.支柱の準備

高さ約2~2.4mの園芸支柱(40~50cm間隔)横に渡すための支柱を2本、支えるための支柱を2本以上必要になります。

また、園芸ネットや支柱を組み立てるためのインシュロックなども一緒に用意しておきます。

150cmのスペースに植える場合

長さ2.4mの支柱4本、1.8mの支柱2本、1.2mの支柱2~4本が必要です。

あらかじめ支柱を準備しておきます。

2.支柱の組み立て

植える場所の両端に縦方向の支柱を立て、その間に40~50cm間隔に縦方向の支柱を立てていきます。立て終わったる横方向の支柱を渡して結束します。

交差させた部分は紐やワイヤーで固定し、全体が安定するようにします。その後、構造を支えるために斜め方向の支柱を追加して固定します。最後に立てた支柱に園芸ネットを設置します。

支柱の立て方は様々ありますが、安定させることがポイント

3.3 ミニトマト・中玉トマトの誘引(地植え)

ミニトマトが定植後、根がしっかりと張り始め、成長が加速した段階で、ネット支柱を用いた誘引が重要になります。ミニトマトはつる性の植物ではないため、自ら支柱に絡みつくことはなく、手作業での誘引が必要です。

誘引の主な目的は、植物の枝が地面に触れることなく、病気の予防、通気性の向上、そして光合成の効率化を確保することです。適切に誘引されたトマトは、健康的に成長し、豊富な収穫が期待できます。

3.3.1 ミニトマト・中玉トマトの誘引方法

1.麻ひもやワイヤーを使用した誘引

株や主枝を麻ひもや園芸用ワイヤーで支柱やネットに固定します。

結び目は植物を締め付けすぎないように注意し、茎が成長しても圧迫されないように柔軟性を持たせます。

2.ネットの隙間を利用して誘引

ネットの隙間を活用して、植物の枝を通すことでも、誘引することができます。

これは特に、枝や葉が地面に直接触れることを防ぎたい時に効果的です。これにより病気の発生を減少させることが期待できます。

3.4 ミニトマト・中玉トマトの仕立て方(地植え)

放任栽培でも、苗の初期段階での適切な仕立て作業が重要です。梅雨前など、植物の樹勢が活発になる時期に仕立て作業を行うことで、管理がしやすくなります。

以下にミニトマトおよび中玉トマトの仕立て方のポイントを解説します。

1.株元の整枝と摘葉

放任栽培においても、通気性の確保は必要不可欠です。株元の整枝や摘葉を行うことで、空気の流れを良くし、植物の健康を促進します。地上から約20cmの高さを目安に、全ての枝や葉を取り除きます。

この際、上部に黄色くなっている葉や生育が悪い葉があれば、病気が広がる可能性もあるため同時に整理していきましょう。

ある程度成長したら下部にある葉や茎は取りのぞきます。

2.わき芽を広げて誘因

放任栽培でも、植物の葉をより広範囲に展開させるためには、わき芽を適切に広げて誘引することが有効です。

下部にあるわき芽を扇形に広げることで、葉同士が重なり合うことを防ぎます。各枝を慎重に誘引し、最後に主枝を支柱に固定することで、植物の安定感を向上させます。

生長に合わせてわき芽を広げていく

3.5 ミニトマト・中玉トマトの収穫(地植え)

ミニトマトは適切なタイミングで収穫することで、その美味しさを最大限に引き出すことができます。ここでは、収穫のタイミングと注意点について解説します。

1.収穫のタイミング

品種によって異なりますが、一般的にミニトマトが真っ赤に色づいた状態は完熟を示しています。

また、ヘタが丸く反り返るのも、収穫の適切な時期のサインです。収穫時は、ヘタの上部をはさみで切り取る方法がおすすめです。これにより、簡単かつ効率的に収穫を行うことができます。

トマトの収穫時期は色とヘタを目安にする。ヘタが広がってくる

2.裂果したトマトの摘果

完熟した状態での長期放置や、雨の影響で裂果が起こることがあります。また、皮が硬くなることもあります。裂果したトマトを発見した場合は、病害虫予防のために早急に摘み取りましょう。家庭菜園で栽培する際には、ある程度の裂果は避けられない場合があります。適切な収穫タイミングを見極め、早めに収穫することで、美味しいミニトマトを楽しむことができます。

3.5 ミニトマト・中玉トマトの追肥(地植え)

トマトへの追肥は、その適切なタイミングと量が栽培成功のカギを握ります。トマトは本来、乾燥した環境を好むため、過剰な肥料は反対に生育に悪影響を及ぼすことがあります。

3.5.1 追肥開始のタイミング

追肥はミニトマトの成長段階に合わせて行います。具体的には、果実が大きくなり始めた時期が追肥の適切な開始タイミングです。

このタイミングでの追肥は、果実の成長を促し、豊富な収穫へと導きます。追肥の頻度は約2週間ごとに行うのが一般的です。

実がつきはじめたら追肥委をはじめる

3.5.2 肥料不足・過多の見分け方

トマトの肥料の過不足は、植物の葉の状態によって判断することができます。特に、朝の時点での葉の上端を見ることで、肥料の状態を把握することが可能です。

葉が内側に大きく巻いている場合は、肥料過剰の兆候があり、逆に葉が細長く上向きになっている場合は肥料不足を示している可能性があります。正常な状態では、葉は自然に少し下向きに垂れる姿勢を保ちます。

葉の先端をみることで肥料過不足を確認できる

3.5.3 追肥作業の向上

追肥は植物との対話とも言える作業で、正しい方法を見つけるためには経験と観察が必要です。植物の細かな変化に注意を払い、追肥の技術を磨くことで、野菜とのやり取りがより楽しく、生産的なものになります。

追肥に関するさらに詳しい手法や考え方については、しま農研の別の記事で詳しく解説しています。現在も追肥に関する研究を続けているため、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

3.6 ミニトマト・中玉トマトの整枝と摘葉

ミニトマトと中玉トマトの放任栽培でも、適切な整枝と摘葉を行うことが、植物の健康維持と豊富な収穫に直接繋がります。特に、通気性と光合成の効率を高めるために、重なり合う葉や密集した葉の部分を適宜整理することが重要です。

古い枝や病気の兆候を見せる枝を優先的に除去することで、他の健康な枝や植物への悪影響を防ぎます。整枝後には新しい枝の成長が促されるため、積極的な整枝が可能です。選択的に健康な枝を残すことで、良好な通気性と光合成を確保し、結果的に収穫量の向上が期待できます。

3.6.1 整枝と摘葉のポイント

1.葉が茂っている箇所の整枝と摘葉

葉が過度に茂っている箇所や、誘引の対象とならない枝は、思い切って摘み取ります。

これにより、必要な部分への養分の供給が確保され、光合成も効率的に行われます。

葉が茂りた箇所は思い切って摘み取ってしまうのもよい。
2.下部の整枝と摘葉

放任栽培では特に下部の通気性が悪くなりがちですので、下部の整枝には特に注意を払います。わき芽は生長が旺盛で、放置するとすぐに大きな枝へと成長するため、早めに摘み取ることが重要です。

下部から20~30cmの高さでは、葉や枝を常に取り除いておくことで、適切な空間と通気性を維持します。

下から30cmくらいは葉や枝が常にない状態を保つ

4.しま農研の地植えでのミニトマト・中玉トマト栽培:実践編

しま農研では、ミニトマトと中玉トマトの地植え栽培を進めており、独自の栽培試みと遭遇するトラブルについての探求を行っています。

この章では、その栽培実践の詳細を共有し、あなたが自家栽培を行う際の参考になるような情報を提供します。

4.1 ミニトマト・中玉トマトの混植栽培の観察記録

ハーブとトマトを混植栽培することでどんな成長をするかをしま農研で実践しました。

コンパニオンプランツを利用した混植栽培は、限られたスペースを最大限に活用し、病害虫のリスクを低減しながら植物の成長を促進する効果的な方法です。この方法を採用することで、多様で豊かなものに変えることができ、家庭菜園がより楽しくなります。

しま農研では、ミニトマトや中玉トマトと相性が良いハーブ類との混植栽培をリアルタイムで観察しを共有していきます。その影響をリアルタイムで観察しています。混植栽培に興味がある方は、この実践記録をぜひ参考にしてください。

5.まとめ

ミニトマトや中玉トマトを地植えで育てることは、家庭菜園においてとても楽しい体験です。この記事では手間を最小限に抑えながら自然に近い状態で育てる放任栽培に焦点にあてて解説していきました。

ミニトマトや中玉トマトの具体的な育て方として、定植方法、支柱の立て方、仕立て方、収穫のタイミングに至るまで、具体的な栽培手順やポイントをご紹介しました。これらの方法で、手間をかけずに自然な方法で美味しいトマトを育て、収穫の喜びを味わうことができます。この記事があなたなの家庭菜園の新たなチャレンジのきっかけになれば幸いです。

また、しま農研では多様な野菜の栽培方法を紹介しており、それらの記事は50音順で整理しています。どの野菜に興味を持っているかに関わらず、必要な情報を簡単に探すことができます。ぜひとも、これらの情報を参考にしてみてください。

読んでいただきありがとうございました!

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