地植えでのトウモロコシの育て方:種まき、害虫対策や収穫まで

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野菜の育て方

トウモロコシはその堂々とした高さから、庭や家庭菜園に緑豊かな風景を提供します。自分の背丈まで育つトウモロコシは、きゅうりやゴーヤなどのつる性の植物とは異なる、ダイナミックな美しさを持っています。さまざまな品種があり、市販では味わうことのできない独特の味を楽しむことができますので、育てること自体がユニークな経験となるでしょう。

また、トウモロコシがイネ科の植物である点も注目に値します。同じ科の植物を同じ場所に続けて植えると、土中の養分バランスが崩れ、連作障害を引き起こす可能性が高くなります。これを避けるための輪作では、イネ科の植物が重要な役割を果たします。ナス科やウリ科といった人気の野菜科とは異なり、イネ科で家庭菜園に適した果菜類は限られており、トウモロコシはその中でも特に代表的な野菜です。

この記事では、トウモロコシの種まきから間引き、剪定、収穫までの手順を詳しく解説します。長期間にわたって家庭菜園を楽しみたい方にとって、トウモロコシ栽培はぜひチャレンジしていただきたいものです。しま農研と一緒にトウモロコシ栽培の技術を磨きましょう。

しま農研
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トウモロコシの育つ姿は迫力がありあす!早めに収穫が終わるため秋冬野菜の準備に余裕が持てるのもよいところです。

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1.トウモロコシについて

トウモロコシは、イネ科に属する一年生の穀物で世界中で広く栽培されています。その原産地には諸説ありますが、一般的には現在のメキシコの山麓の乾燥地域が指摘されています。

草があまり生えていない瘦せ地で育ったトウモロコシは肥料をよく吸収し、根は浅く広く伸ばすのが特徴です。また、そその根が表層に出ることがあります。乾燥地帯に起源を持つトウモロコシは過剰な水分を苦手とするため、土寄せを併用する栽培方法も有効です。

和名トウモロコシ
原産地メキシコ山麓
分類イネ科トウモロコシ属
発芽適温25~30℃
育成適温20~28℃
株間30cm
畝幅80cm
土壌酸度pH6~6.5
収穫まで2ヶ月半~3ヶ月

1.1 トウモロコシの品種

トウモロコシには、スイートコーン、ポップコーン、フリントコーン、デントコーンなど、多数の品種が存在します。それぞれ特有の特徴を持ち、料理や用途に応じて選ばれます。特にスイートコーンは、甘みが強く生で食べられることから、家庭菜園や市場での人気が高い品種です。

2.トウモロコシの栽培計画と準備

トウモロコシを栽培する場合、計画的に準備を行うことが成功への鍵です。この章では、トウモロコシの栽培計画と準備について具体的に解説します。

2.1 トウモロコシの栽培時期

トウモロコシを播種する時期は、地域によって異なりますが、多くの中間地域では4月中旬から5月初旬が一般的です。理想的な生長温度は20℃から28℃の範囲にあります。また、3月初旬頃から早植えすることで、トウモロコシの天敵であるアワノメイガが活発に活動する前に収穫する方法もあります。

トウモロコシは、成長が早く、手間がかからずに栽培できる点が魅力です。夏の暑い時期に成長し、家庭菜園では、種まきから約3ヶ月で収穫することができます。

2.2 トウモロコシの栽培スペース

トウモロコシは風による受粉を必要とするため、複数本をまとめて植えることで受粉率を高め、より良い収穫を期待できます。栽培スペースに余裕があるのであれば2条植えにしておくと授粉効率も高まります。

一般的な栽培では、畝幅(横幅)は80~1mに2条植えし、株間(縦幅)は30cm程度を確保することが推奨されます。これにより、トウモロコシの成長に必要なスペースが保証され、植物の健康な成長を促進します。

2.3 トウモロコシの土づくり

土作りは栽培成功の基盤を築くために、トウモロコシを含む多くの野菜にとって必要不可欠なステップです。特に晩冬、春からはじめる土づくりは期間をかけてじっくりとおこなうことがおすすめです。遅くとも定植予定日の1ヶ月前には準備にとりかかりましょう。

土作りは、雑草の除去から始め、土壌改良、酸度調整、元肥の施用といったステップに分けておこないます。これらの手順については別の記事に詳しくまとめています。土づくりのさいはぜひこちらの記事を参考にしてください。また、トウモロコシは比較的肥料をたくさん必要とする野菜のため元肥は少し多めにするとよいでしょう。

3.トウモロコシの育て方

この章では、トウモロコシの具体的な育て方を播種から、追肥、害虫対策から収穫までを詳しく解説していきます。

3.1 トウモロコシのタネまき手順(地植え)

トウモロコシは苗を作って育てる方法もありますが、しま農研は直接種をまく方法で育てています。このセクションではトウモロコシの種まきの手順について解説していきます。

トウモロコシの種は尖った方を下向きで種を植える

3.1.1 種まき

トウモロコシは1か所3~4粒播いていきます。指で2~3cmほど押し込み最後に手のひらで軽くおさえます。この際、種はの尖った方を下向きすると生育や生え揃いがよくなります。また、トウモロコシは別品種でなく、受粉不良を防ぐため同一品種で播くようにしましょう。

3.1.2 防鳥対策と水やり

鳥よけのために、種を播いた場所に不織布をひき風で飛ばないように留め具でおさえます。最後にたっぷり水をあたえれば種まき作業は終了です。不織布をとるタイミングは本葉が伸びはじめた頃になります。

3.2 トウモロコシの間引き(地植え)

トウモロコシの間引きは2回に分けておこないます。このセクションで間引きのタイミングと方法について解説していきます。

間引きは、根を傷めないようにハサミでおこなう

1回目:最初の間引きのタイミングは本葉が1~2枚になったころにおこないます。このタイミングで不織布を外し1ヶ所に2本になるように間引きます。根を傷めないように、根っこから抜くのではなく。土の土の近くでハサミを使って切るのがポイントです

2回目:2回目の間引きは草丈が20cm程度になったら間引きます。トウモロコシは非常に肥料食いのため、間引きを遅らせると生育に悪影響が出る可能性があります。適切なタイミングでの間引きが重要です。

3.3 トウモロコシの追肥(地植え)

トウモロコシの追肥は栽培中に2回に分けておこないます。また、追肥の位置もまた重要です。トウモロコシは浅く広く根が伸びます。追肥は根の先端にあたえると養分の吸収がよくなります。このセクションではトウモロコシの追肥のタイミングとその位置について解説していきます。

1回目:間引きが終わり1本立したら最初の追肥をおこないます。この際は約10cmほど離した場所で追肥するとよいでしょう。

2回目:頂部に雄花が出てきたら、それが2回目の追肥のタイミングです。。この頃には根も広く張っているため20~30cmほど離れたところに追肥するとよいでしょう。さらに、土寄せを行うことで根の環境を改善し、植物の成長を促進します。

3.4 トウモロコシの人工授粉(地植え)

トウモロコシの雌穂からでている細かい毛が1粒の実になります。風で飛んできた花粉をこの毛にからめとることで受粉します。実入りの多いトウモロコシを収穫したい場合は、少し雄穂を手で揺らしたりし花粉を散らせてあげるとよいでしょう。

3.5 トウモロコシの害虫対策(地植え)

トウモロコシは、アワノメイガが天敵です。アワノメイガは蛾の仲間でその幼虫が茎や葉に潜り込みます。一番やっかいなのは、子実に潜り込んで食い荒らすためトウモロコシが食害にあってしまいます。黄色いふんがあれば、必ずどこかに潜んでいまうので見つけて捕殺しましょう。また、被害を軽減する方法をいくつか紹介します。

3.5.1 雄穂を切り取る

雄花が咲くころに、アワノメイガの発生が増える時期です。花粉があるうちはこまめにチェックし捕殺することで、下におりて雌穂に侵入されることが軽減されます。また、雄穂は花粉の飛散が終わった頃に切り取っておくとよいでしょう。

3.5.2 ストッキングや排水ネットで防除する

甘くて美味しい雌穂は特に害虫被害や鳥の被害も受けやすいため、物理的な防除も視野にいれてもよいでしょう。具体的には受粉が終わった雌穂にストッキングや目の細かい排水ネットをかぶせることでこれらの被害を防除します。雌穂の肥大化を妨げない伸縮性の高い素材を選ぶことがポイントです。雄穂を切り取ったタイミングと同時におこなうとよいでしょう。

3.6 ヤングコーンの収穫(地植え)

1株に数本の雌穂がでてきますが、下に行くほど実入りが悪くなるトウモロコシは最終的に一番上の1本を残してそれ以外は摘果します。ひげが伸び始めた頃につけ根から折って摘果します。この雌穂はヤングコーンとしてサラダなどにして食べることができるので、ぜひ若い穂の味も楽しんでください。

3.7 トウモロコシの収穫

トウモロコシは受粉して20日~25日たつとひげが茶色になった時が収穫のタイミングです。トウモロコシの最適な収穫タイミングは短く収穫が早いと水ぽくなってしまい、遅すぎると固くなって甘みが失われます。

トウモロコシの収穫の最適期は2~3日といわれています。ポイントはひげの色で見分ける方法が一般的です。茶色くなったじげの先端が固まってゴワゴワとして、雌穂の方の部分がふくらんできた頃がベストタイミングです。収穫間近の時にはなるべく観察して最適のタイミングでの収穫にチャレンジしましょう。また、収穫してすぐのトウモロコシは美味しいとされていますので早めに食べることもおすすめです。

3.8 マルチとして再利用

収穫の終わったトウモロコシを天然のマルチとして再利用する方法があります。茎葉を刈り取り土の部分に敷くことで天然のマルチとして再利用することが可能です。

この手法は、地表の乾燥を防ぎ、同時に土壌の健康を促進することに役立ちます。特に夏の乾燥する季節には、この自然のカバーが土壌の水分を保持し、地温の急激な変化を緩和します。また、天然マルチはクモやその他の益虫の生息地としても機能し、これらの生物が害虫を抑制するのを助けます。

このようにして、トウモロコシの茎葉は植物の生育終了後も庭の生態系に貢献する資源となり得るます。捨てられる捨てる前に活躍させることもおすすめです。

4. トウモロコシの混植栽培記録

コンパニオンプランツを活用した混植栽培は、限られたスペースを最大限に活用し、病害虫のリスクを減らすと同時に、野菜の生育を助ける効果が期待できます。また、多種多様の野菜を収穫することができるため家庭菜園でたくさんの野菜を楽しむことができるので家庭菜園にはおすすめの栽培方法です。

しま農研では、今年トウモロコシと相性のよいサトイモとの混植栽培にチャレンジします。株間に多少の懸念がるもののこの作付け方法がお互いの生長にどう影響するかを検証していきます。

しま農研ではこちらの記事でリアルタイムな観察記録を共有していきます。今年、トウモロコシを育てる方はぜひ参考にしてください。

5.まとめ

この記事を通じて、トウモロコシの栽培に関する包括的なガイドを提供しました。初めにトウモロコシについての基本情報を紹介し、続いて栽培計画と準備、種まきから間引き、追肥、人工授粉、害虫対策、収穫、そして収穫後の茎葉のマルチとしての再利用方法に至るまで、トウモロコシの育て方の各段階について詳しく解説しました。また、混植栽培におけるコンパニオンプランツの活用とその効果についても触れ、家庭菜園での多様な野菜栽培の可能性を探りました。

トウモロコシ栽培は、計画的な準備と適切なケアによって、家庭菜園で豊かな収穫を楽しむことができる素晴らしい活動です。この記事が、トウモロコシ栽培の初心者から経験者まで幅広く役立つことを願っています。

また、しま農研では多様な野菜の栽培方法を紹介しており、それらの記事は50音順で整理しています。どの野菜に興味を持っているかに関わらず、必要な情報を簡単に探すことができます。ぜひとも、これらの情報を参考にしてみてください。

読んでいただきありがとうございました!

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