ナスを中心にしたコンパニオンプランツの混植栽培例と検証結果

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菜園レポート

コンパニオンプランツという言葉を聞いたことはありますか?これは、植物同士が互いに影響を及ぼすことを利用した、古くからの伝統的な栽培方法です。また、家庭菜園においては、限られたスペースで様々な野菜を育てることを可能にしてくれます。

混植栽培のコツは、配置と野菜の組み合わせです。作付けについては頭を悩ましますよね。本記事では、具体的にナスとバジル、落花生、ナスタチウム、マリーゴールド、ニラとの組み合わせによる混植栽培の作付け方法と、しま農研での実践結果を紹介しています。また、栽培の中で感じたことなどや検証結果を共有しています。実際に育てた状況を知っておくことは、新たに栽培する時には参考になる知識となります。

ナスを中心にした混植栽培を計画している方、または新しい栽培方法に興味を持っている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

しま農研
しま農研

ナスのしま農研で実際におこなった混植栽培の作付け方法とその結果を共有します。この年のナス栽培は非常に楽しいものになりました

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1.ナスの混植栽培データ

2022年、しま農研はナスを中心に混植栽培の挑戦を開始しました。今回の実際の栽培結果を、定植時期や撤去日、栽培日数、収穫量といった具体的なデータをもとに、一覧表でまとめています。

ナスの栽培期間は約6ヶ月にわたりました。その結果、2株から総計71個のナスを収穫することができ、しま農研としては家庭での使用に適した収穫量だったと感じています。混植していたコンパニオンプランツであるバジルの成長も非常に良好でした。一方で、落花生は収穫直前に鳥によって食されるという事態が発生しました。

野菜株数定植
播種
初収穫終了日収穫
栽培
日数
ナス2株5/36/1811/571本186日
バジル2株5/37/811/5随時186日
落花生4株5/39/10失敗130日
ナスタチウム2株5/35/186/25随時53日
マリーゴールド2株4/912/31242日
ニラ2株5/311/5随時186日

2.ナスとコンパニオンプランツの作付け例

混植栽培におけるコンパニオンプランツの選択は、野菜同士の相性や配置に配慮することが求められます。この章では、しま農研が今年実施したナスの混植栽培の作付け例について詳しく紹介しています。このデータを基に、検証作業も進めています。

ナスの混植栽培に興味のある方は、しま農研の実績をもとに、後に述べる検証結果と合わせて、ご自身の菜園の状況に合わせた最適な配置を考える際の参考として頂けると嬉しいです。ナスと共に様々な野菜の収穫を楽しみ、家庭菜園をさらに充実させてください。特に、地植えのバジルの成長は見事で、1株だけでも十分な収穫量が得られるため、他の植物との共存も検討の余地があると感じます。

5/13 定植10日の様子
7/23 定植から80日後の様子

3.ナスを中心にしたコンパニオンプランツ混植栽培:観察記録と検証

しま農研で行ったナスを中心とした混植栽培では、多くの経験や学びが得られました。この節では、特に印象に残ったエピソードや、行なった検証結果についてご紹介します。

ただし、以下で述べる内容は、しま農研の特定の環境と条件下での結果です。異なる環境や条件では異なる結果となる可能性がありますので、これらの情報を一般的な結論として捉えず、参考例の一つとしてご参照ください。

3.1 混植栽培でのナスの成長観察

今回、しま農研の混植栽培では、ナスの成長を中心に観察を行いました。写真を通じてその成長の様子を共有いたします。11月初旬まで枯れることなく、順調に成長してくれたナスは、合計で71本の収穫を実現しました。この収穫量は、しま農研のスキルを反映した適切な数字と考えています。今回の植え付けでは株間を大きめにとって配置しましたが、そのおかげでナスの成長に問題は見られませんでした。

ナスの詳しい成長の様子やその他の情報については、別の記事で詳しくレポートしています。興味のある方はそちらも参照してください。

5/3 定植しました
6/18 今シーズン初収穫
8/26 順調に成長してくれました。

3.2 ナス×バジルのコンパニオンプランツの栽培結果

ナスとバジルの組み合わせは、混植栽培において非常にポピュラーなものです。とりわけ、バジルがアブラムシや他の害虫からナスを守る効果があるとされています。実際、今回のしま農研のナス栽培では、害虫による被害を受けることなく、順調に栽培を進めることができました。

ただ、今回の経験から、地植えのバジルが非常に旺盛に成長することが確認されました。この旺盛な成長は、プランター栽培のバジルとは異なる特性であり、収穫量も多くなりすぎる場合があると感じました。この点を考慮して、植え付けの際にバジルの株数や配置を適切に検討することをおすすめします。実際の成長の様子を写真にて共有しますので、参考にしてください。

5月3日定植したばかりのバジル
定植110日目1m以上に成長します。
1株剪定しただけでもかなりの量になります

3.3 ナス×落花生のコンパニオンプランツの栽培結果

落花生は、根に付く根粒菌によって空気中の窒素を固定し、土壌を肥沃にする効果が知られています。これに加え、菌根菌がナスにリン酸等のミネラルの吸収を助けることも確認されています。さらに、落花生の特性として高くならず、横に広がる成長傾向があり、これによってナスの浅く広がる根を直射日光から保護する役割も果たしてくれます。

今回の栽培では、7月ころには落花生がしっかりと横に広がり、マルチとしての機能を果たしている様子を観察できました。ただ、一方で今年の収穫は、鳥(おそらく)によって落花生を食べられ、苗が掘り起こされる被害を受けました。この結果から、鳥害対策が今後の課題として必要であることを強く感じました。

定植から20日後。まだまだかわいい
定植から90日後。横に広がっている様子。
鳥?にいたずらされて収穫には至りませんでした

3.4 ナス×ナスタチウムのコンパニオンプランツの栽培結果

ナスタチウムは、その花の香りによってアブラムシを遠ざけるとともに、益虫を呼び寄せる特性が知られています。これにより、害虫忌避の効果を期待することができます。また、ナスタチウムの成長特性として高くならないが、横に広がる性質があります。この特性を利用することで、ナスの根を直射日光から保護するマルチング効果が期待されます。

今回の栽培で確認できたのは、害虫による被害がほぼなく、ナスは順調に成長しました。しかしながら、マルチング効果に関しては、いくつかの課題が確認されました。ナスタチウムが予定と異なる方向に伸びたり、予想以上に草丈が高くなることが確認されました。これらの課題に対処するためには、適切な剪定方法を工夫することが必要だと感じました。

定植14日後のナスタチウム
伸びてほしい方向とは違う場所は成長
ナスタチウムの花はサラダの彩りに最適

3.5 ナス×マリーゴールドのコンパニオンプランツの栽培結果

マリーゴールドの花の香りはアブラムシを寄せ付けないと広く知られており、アブラムシの被害の予防や軽減に効果的です。さらに、マリーゴールドの根からは、センチュウを死滅させる成分が分泌されるため、土壌内でのセンチュウの発生を抑制することが可能となります。

今年のナス栽培においては、害虫の被害はほとんど確認されず、順調な成長を遂げました。特にセンチュウによる被害の兆しも見られませんでした。興味深い点として、リレー栽培においてマリーゴールドを撤去することなく継続して育てた結果、12月後半まで花が咲き続け、株の大きさも際立って成長しました。今後の秋冬野菜のリレー栽培では、マリーゴールドを残しておくことも有効な選択肢となることが確認されました。

ナスとマリーゴールドは相性抜群です
定植から180日後。横に広がりました
12月31日には枯れましたがかなり長く栽培することができました

3.5 ナス×ニラのコンパニオンプランツの栽培結果

ニラ、および他のネギ類は特有の共生関係を持ち、その根の表面に抗生物質を分泌する拮抗菌と共生しています。この拮抗菌の存在により、病原菌の増殖が抑制されるため、青枯れ病や萎凋病などの病気の予防に効果的です。今回の混植栽培において、落花生の相性を考慮してネギではなく、相性の良いニラを選択しました。

結果として、ナスは病気の被害を受けることなく順調に成長しました。一方、ニラは周期的な収穫が可能で、今回の配置下では、約1ヶ月ごとに1回の収穫が実現しました。ニラは空いたスペースを有効活用できるという意味でもおすすめの野菜です。また、ニラは冬越しが可能であるため、撤去後も移植や植え替えを行ない来年も栽培することができます。

5月31日 刈り取りました
6月26日 収穫できるほどに成長します
ニラは空いたスペースを有効活用できるのでおすすめ!

3.それぞれの野菜の育て方

前章では、2023年にしま農研が実際に育てたナスを中心にした混植栽培をレポート形式でご紹介しました。コンパニオンプランツを採用には効果の期待もありますが、様々な野菜を少しずつ収穫できるというのも魅力で家庭菜園向きの栽培方法です。

今回紹介した野菜のなかで育ててみようと思った野菜はありましたでしょうか?しま農研は様々な野菜の育て方に関する記事を作成しています。それぞれの野菜についての具体的な手順やポイントなどを具体的に解説しています。

この記事では、様々な野菜の育て方について50音順にまとめています。お目当ての野菜にアクセスして、ぜひナスを中心にした混植栽培を楽しんでください。

5.さらなるコンパニオンプランツの追求

5.1 コンパニオンプランツの基礎

コンパニオンプランツの全体的な知識や基礎部分に関する記事を紹介します。コンパニオンプランツの源流は、先人たちの経験に基づいて生み出された組み合わせが多く存在しています。

その中で、科学的な実証が行われているものもあれば、多くが未だに解明されていない部分もあり、ロマンを感じる栽培方法だと思います。そんな先人たちをリスペクトして、新しい組み合わせを探求するのも面白いですよね。しま農研も日々試行錯誤しながら、そうしたことを想像しています。

基礎知識を深めることで、新しい挑戦に繋げることができます。コンパニオンプランツに興味を持った方は、是非こちらの記事も参照してみてください。

5.2 ナスと相性抜群のコンパニオンプランツ

今回の記事は、ナスのコンパニオンプランツを用いた混植栽培を実際の栽培の様子を紹介しながら説明しました。ナスの相性のいい野菜は、その他にもたくさんあります。この記事に載せきれなかった情報を別の記事でまとめています

また、今回紹介した野菜についても深堀りや、相性の悪い野菜などナスとのコンパニオンプランツについてもまとめていますので、今回の記事で興味を持った方はよろしければこちらの記事も参考にしてください。

6.まとめ

本記事ではしま農研が実際におこなったナスを中心にしたコンパニオンプランツの混植栽培を紹介し、作付け方法の提案とその結果を共有しました。

コンパニオンプランツは奥が深く確実な正解があるわけではないですが、様々な野菜を収穫できる意味でも、スペースが限られている家庭菜園ではぜひ採用してほしいテクニックの1つです。この栽培方法を毎年実践していますが、しま農研でも大きなトラブルが少ないため、混植栽培の恩恵を受けてるように感じます。

この記事を通じて、コンパニオンプランツの魅力や効果について少しでも興味を持っていただけたら幸いです。そして、新しい組み合わせや発見を自身の菜園で試してみることで、より楽しい菜園ライフを送れることを願っています。

また、しま農研の様々な取り組みや各々の野菜の検証をレポート形式にまとめています。2023年にまとめたレポートについてはこちらの記事にまとめていますのでよろしければ参考にしてください。

読んでいただきありがとうございました!

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