家庭菜園ですと限られたスペースの中に色んな野菜を育ててみたいですよね。コンパニオンプランツを知ると多種多様な野菜を育てるこことができます。
野菜にはそれぞれ近くに植えるといい影響を与える組み合わせがあり、このことをコンパニオンプランツといいます。この方法を知っておくと限られたスペースで多種多様な野菜を育てることができるので家庭菜園をやる場合、試してみて損はない!方法だと思います。
本記事では、コンパニオンプランツの基本的な知識から、効果的な組み合わせ、そしてしま農研での実践例までをご紹介します。これを機に、あなたもコンパニオンプランツを活用した家庭菜園に挑戦してみませんか?

しま農研で色んな野菜を育てたい!て気持ちでいきついたのが、コンパニオンプランツでした。組み合せの理由には諸説ありますので、しま農研流も1つの参考にしてみてください。
・コンパニオンプランツの組み合わせの理由を知りたい。
・コンパニオンプランツを知って収穫品種を知りたい。
1.コンパニオンプランツの基本知識
コンパニオンプランツは、近くに植えると生育がよくなる相性のいい植物のことをいいます。自然界を想像してみると同じ植物だけしか生えることはないですし、実は理にもかなった栽培方法ともいえます。
ただ、何も考えずに混植してしまうと逆に生育が悪くなってしまったりすることもあるので適切な知識をつけておくと成功に近づけます。例えば色んな野菜と相性のいいナスは様々な野菜との混植に向きますが、じゃがいも等は逆に相性のいい野菜が少なく生育を阻害してしまうこともあったりします。
コンパニオンプランツの組み合わせには諸説あり科学的に判明しているものあれば、先人の方々が経験のなかで生み出された組み合わせもありロマンのある栽培方法だと思います。コンパニオンプランツを知って自分なりの組み合わせも発見できると楽しいかもしれません。
1.なぜコンパニオンプランツは効果的なのか:その理由と利点
コンパニオンプランツの基本的な要素として、相性、距離、タイミングがあります。一緒に植える時にはこれを意識しなら組み合わせていきます。
また、植物によっての特性を理解していく単純に野菜を配置するだけでない、家庭菜園の楽しみが増えていきます。組み合わせる理由として代表的なものをあげていきます。基本を理解して是非自分流の組み合わせをみつけてみてください
2.1 空間の有効活用

家庭菜園では、大きな農場のように無尽蔵のスペースはありません。それぞれの植物が占める空間や成長の方向を考え、上手に組み合わせることでスペースを最大限に活用することができます。
高さの異なる植物を組み合わせることは、お互いの枝葉がぶつかってケンカしないので一つのスペースで複数の植物を育てるうえで効果的です。また、草丈の違いを利用し葉で影をつくることで、日光を受ける時間や量を減らし半日陰で育ちやすい野菜を育てたる方法もあります。
オクラ × スイカ
きゅうり × パセリ
ナス × しょうが
2.2 害虫予防効果

害虫対策は家庭菜園における大きな課題の一つです。虫は匂いや色を目当てに好む植物に近づきますが、そこに別の強い香りの植物があると混乱して目的を失ったりするそうです。
例えばナスタチウム等の香りはアブラムシが嫌うといわれていて、相性のいいナス科等と一緒に植えると害虫忌避や天然のマルチとしての効果もあるといわれています。害虫の天敵である益虫を集めるために花がたくさん咲く植物を植えたり、バンカープランツという害虫を集める植物を植える方法もあります。
ただし、コンパニオンプランツで害虫予防には限界がありますので、その他にも適切な対策をとっておくことは必要です。
ナス × ナスタチウム
きゅうり × ラディッシュ
ダイコン × シュンギク
2.3 病気防止の働き

ネギ類は特に土壌病害の防止に有効な野菜として知られています。これは、ネギ類の根から出る抗生物質が病原菌を抑制するためです。そのため、夏野菜の代表格であるナス科やウリ科の植物と一緒に植えると、お互いに助け合う効果が期待でるため期待できます。
一方で、ネギは、エダマメや落花生等とはあまり相性が良くありません。しかし、ニラは落花生との相性がよかったりもしますので同じネギ類の中でも組み合わせる野菜によって使い分けることも可能です。
ナス × ニラ
きゅうり × ネギ
ほうれん草 × 葉ネギ
2.4 植物の生育促進

異なる種類の野菜を一緒に植えると、より大きく育ったり、収穫が増えることがあります。トマトとバジルはよく一緒に植えられますね。トマトは乾燥を好む一方、バジルはたくさんの水分を必要とするんです。これらの特性がお互いを補い合うので、一緒に植えるとお互いが元気に育ちます。
また、マメ科の植物は、根粒菌という微生物と共生することで、空気中の窒素を土壌に取り込みます。これにより、土壌が肥沃になり、他の植物の成長も促進します。このため、エダマメや落花生、インゲンなどのマメ科の植物は、コンパニオンプランツとしてよく選ばれます。
理論だけで全てが説明できるわけではなく、何となく良く育つ組み合わせもあるそうです。それは、先人の方々の経験や自然の奥深さを感じさせてくれます。
トマト × バジル
きゅうり × エダマメ
ナス × 落花生
2.5 花を植えて庭と畑の共存

家庭菜園は自分だけでなく、他の人たちも毎日目にする場所です。見た目がよくて、さまざまな花が咲いていれば、菜園を管理している自分自身も楽しみながら作業できます。また、その風景を見る人たちも豊かな気持ちになるかもしれません。さらに、花は蜂やテントウムシといった益虫を引き寄せる効果もあります。
花を咲かせる植物の中ではマリーゴールドがおすすめです。マリーゴールドは、”植物のお医者さん”ともいわれるほど、多くの野菜と相性が良く、さまざまな効果が期待できます。具体的には、マリーゴールドの根から出る成分がセンチュウの被害を軽減する助けになります。また、アブラムシを遠ざけ、天敵を呼び寄せる効果もあるとされています。
3.注意が必要なコンパニオンプランツの組み合わせ
植物同士の相性は、家庭菜園にとって重要な要素です。良い組み合わせがある一方で、悪い組み合わせも存在します。なぜ相性が悪いのかを理解しておくことは、植物をどのように配置するかを決定する際に重要な情報となります。
どの植物がどの植物と一緒に植えると良くないか、どのように互いに影響を及ぼす可能性があるかを理解しておくことは、それぞれの野菜の特性を理解する助けにもなります。具体的な例については次の節で説明していきます。
3.1 同じ科の植物の混植
ナス科やウリ科等の同じ科の混植は基本的にはよくないといわれています。害虫は似た野菜によりやすいため、害虫が集まりやすくなってしまいます。また、きゅうりとメロン等は味が劣化するともいわれています。
育て方についてはの仕方が似てるためそれにまさるメリットもありますし、連作障害や栽培スペースも意識すると完全なセパレートは難しいかもですが意識したところです。また、マメ科の植物等を株間にいれおくとよいという話もあります。
3.2 根系が似ている野菜の組み合わせ
見える場所ならなんとなく混んでることも分かるのですが、根っこも植物にとって大事な機能です。同じような張り方をしてしまうと取り合いが悪くなってしまいます。
例えばごぼう、オクラ、ナス等は全て太い直根のため、土中で養分を取りあってしまいます。
3.3 植物の特性で相性が悪い
上の節以外にも色々な野菜の特性で相性が悪い組み合わせがあります。それぞれ相性の悪い理由は様々なですので一緒に植えたい時は気をつけてください。
例えば、ナスとトウモロコシはお互いに養分をたくさん吸収しなくてはならないと養分を取り合いがおこります。ネギとエダマメは好む土壌が違うためお互いの生育を阻害してしまいます。
ナス×トウモロコシ、エダマメ×ネギ、キャベツ×ネギ、きゅうり×ニンジン 等
4.しま農研が実践しているコンパニオンプランツの作付け例と観察記録
コンパニオンプランツの理論が分かってきたものの、「どのように配置して植えればいいのか」については頭を悩ませる方も多いでしょう。数多くの参考書やウェブ情報を参照しながら、しま農研でも具体的にコンパニオンプランツの考え方を活用した栽培を実践しています。
しま農研で行っている作付けの方法や、育てている野菜たちの観察記録については、別の記事で詳しくまとめています。それらを次のセクションから紹介していきます。しま農研での実際の栽培の様子を参照することで、より具体的なイメージが浮かぶかもしれません。ぜひ参考にしていただき、多様な野菜の栽培と収穫を楽しんでみてください。
4.1 ナスを中心としたコンパニオンプランツの実践

4.1.1 ナスを中心にした混植の作付け例
しま農研では、ナスを中心にコンパニオンプランツの考え方を活用した混植の例を紹介します。選んだコンパニオンプランツはバジル、ニラ、落花生、ナスタチウム、そしてマリーゴールドです。
ナスは相性の良い植物が多く、コンパニオンプランツを取り入れて鮮やかな菜園スペースを作る際には中心的な役割を果たすおすすめの野菜の一つです。
4.1.2 ナスを中心にした混植の観察記録
しま農研では実際に育てた野菜の観察記録を公開しています。この年のナスは豊富に収穫でき、他の野菜たちも楽しく育てることができました。
地植えにしたバジルは思いの外たくさん育ち、家庭菜園であれば1株でも十分だったかもしれません。初めての挑戦だった落花生は育てている途中で鳥に狙われ、防鳥対策の重要性を改めて学ぶこととなりました。
4.2 ピーマンを中心としたコンパニオンプランツの実践

4.2.1 ピーマンを中心にした混植の作付け例
今年はピーマンを中心にした混植栽培に挑戦してみることにしました。ピーマンもナスと同じナス科に属しますが、根が浅いという特徴があります。
ピーマンはつるなしインゲンと一緒に植えると互いに良い影響があるとされています。また、ナスと同様にマリーゴールド、ナスタチウム、ニラと一緒に育ててみることにしました。
4.2.2 ピーマンを中心にした混植の観察記録
今年のピーマンの成長の様子は、レイズドベッドで観察記録をとっていきます。リアルタイムで更新していきますので、興味がありましたら時々チェックしてみてください。
4.3 きゅうりを中心としたコンパニオンプランツの実践

4.3.1 きゅうりを中心にした混植の作付け例
きゅうりは豊富な収穫が期待でき、少々日当たりが悪くても育つため、さまざまな場所で栽培できる野菜です。つるが伸びてできる日陰を活用して混植すると、多種多様な野菜の収穫が可能となります。
ここでは、きゅうりを中心にエダマメ、チャイブ、パセリ、パクチー、ハツカダイコン、マリーゴールドを組み合わせた作付けをご紹介します。
4.3.2 きゅうりを中心にした混植の観察記録
きゅうりの成長の様子は、レイズドベッドで観察記録を取りつつ、リアルタイムで更新していきます。興味がありましたら、時々チェックしてみてください。
5.まとめ
本記事では、コンパニオンプランツの基本的な理解、その効果や組み合わせ、そしてしま農研での具体的な実践例を紹介しました。ナス、ピーマン、きゅうりを中心にした配置とそれらの成長の観察を通して、皆様の家庭菜園づくりの参考になれば幸いです。
家庭菜園は、コンパニオンプランツの活用だけでなく、多方面の知識を有することでより楽しく、そして豊かになります。以下のリンクでは、春夏野菜を育てる際のさまざまな知識やアイデアをまとめていますので、よろしければご覧ください。
読んでいただき、ありがとうございました!
コメント