園芸を初めて園芸店にいくと様々な種類の土が売られていて目移りしてしまいますよね。しま農研も、最初の頃その土の種類がよく分からず何を買ったらいいか迷った経験があります。
土の資材にも様々な種類があります。プランター栽培をはじめるにあたって最初に買う「培養土」、地植えの土壌改善には欠かせない「堆肥」、プランターの土壌改善に必要な「土のリサイクル材」、育苗の環境を整えてくれる「種まき用土」など、土の資材にも使う目的は様々です。
この記事では、それらの土の資材の目的と選ぶ時の目的、しま農研がおすすめする商品まで土の資材について徹底解説しています。この記事の情報が、あなたが園芸店に行くと違った視点で商品を見るヒントになれば幸いです。
土作りについては、正解がなく人によって様々な方法がありますが、しま農研の情報があなたが土の資材を選ぶ時の参考になることを願っています。
1.土の容量と袋の大きさを把握しておく
土資材を選ぶ際、適切な容量を把握することは非常に重要です。特にオンラインで購入する場合、実物を見ることができないため、実際に届いた時のサイズ感に驚くことがあります。しま農研も、想像と異なるサイズの土を受け取った経験があります。
ここで、一般的な土資材の容量についてのイメージをお伝えします。たとえば、最も大きな40リットルの袋のサイズはおよそ700×450×100mmです。一方、最も小さな5リットルの袋は約270×350×30mmです。これはあくまで目安ですが、土の種類によってサイズ感が変わる可能性もありますので注意が必要です。上記写真は、よく販売されている土を大きさをで並べ分けて比較してみました。イメージするさいにはこちらもご参照ください。
また、土資材の容量は通常リットル単位で表示されます。リットルとは、一辺が10cmの立方体の容量を指します。これを牛乳パックと比較すると、10リットルは牛乳パック10個分よりわずかに少ないくらいとイメージできます。このような視覚的な比較を頭に入れておくと、土資材の選び方に役立つでしょう。
2.培養土の選定ポイントと種類
培養土は家庭菜園のスタートに選ばれることが多い土資材です。どの商品がベストかという問いについて、しま農研では、一般的な商品であれば特にこだわりすぎる必要はないと考えています。園芸店のセール時に購入するとお得ですし、大量に必要な場合はインターネットでの注文も便利です。
ただし、適量を購入することは重要です。庭やベランダで育てる場合、多すぎると保管場所に困ることがあります。次のセクションでは、培養土を購入する際に適切な量を選ぶためのポイントを解説します。
2.1 プランターのサイズで培養土を選ぶ
培養土の使用頻度が最も高いのはプランター栽培です。プランターの大きさに入る土の量を把握することで、適切な量の培養土を購入できます。
2.1.1 プランターの大きさ対比表
プランターのサイズは通常リットル、号数、型で表示されます。リットルは容量を直接示しますが、号数や型は深さや形状が異なるため、土の容量はあくまで目安です。土の詰込み具合によっても変わります。
プランターの大きさに対して入る土の量と育てやすい野菜の一覧表にしました。必要な土の量を確認し適量の土を買うための参考にしてくださし。また、補足情報としてこの表からも分かるように横型プランターは特に多くの土を必要とします。。
大きさ | リットル | よく使う野菜 |
寸胴深型12号プランター(直径36cm 深さ36cm) | 18ℓ | ナス、大玉トマト等 |
寸胴深型10号プランター(直径30cm 深さ30cm) | 12ℓ | トマト、ナス等 |
寸胴標準8号プランター(直径27cm 深さ24cm) | 8ℓ | シシトウ、ミニトマト等 |
横型深型630型プランター(横63cm 縦30cm 深さ33cm) | 34ℓ | ナス、ダイコン、じゃがいも等 |
横型大型710型プランター(横71cm 縦30cm 深さ26cm) | 50ℓ | ナス、ピーマン、エダマメ等 |
横型標準500型プランター(横50cm 縦33cm 深さ26cm) | 28ℓ | オクラ、エダマメ、ピーマン、きゅうり等 |
横型朝型450型プランター(横45cm 縦20cm 深さ17cm) | 12ℓ | シソ、ルッコラ、葉物野菜等 |
10ガロン不織布プランター(直径40cm 深さ30cm) | 38ℓ | 寄せ植えにも最適 |
2.1.2 プランターの選び方
この記事では主に土の選び方に焦点を当てていますが、適切な土を使用し、適切なサイズのプランターを選ぶことで、野菜は健康に育ちます。
プランターのサイズの考え方や選び方、育てやすい野菜についてもっと知りたい方は、こちらの記事を参照してください。
2.2 培養の種類
しま農研でもプランター栽培を行っていますが、培養土の選び方に特別なこだわりはありません。野菜を育てる場合、野菜用の培養土を選ぶことが基本です。一般的に、土の品質は価格に比例することが多いので、あまり土を使わない場合は、高品質な土に投資するのも一つの選択肢です。
しかし、しま農研では、初年度は良質な土を使うのが望ましいですが、2年目以降は土のリサイクル材を使用して土を再生利用することが一般的です。このため、最初からあまり土にこだわる必要はないと考えています。この考え方は、特定の野菜専用の培養土(例えばトマト専用培養土など)にも当てはまります。また、大量に購入すると使い切るのが大変な場合もあるので、購入する量にも注意が必要です。
3.堆肥の選定ポイントと種類
堆肥は土壌改良して団粒構造を作り野菜が育ちやすく微生物が過ごしやすい環境を作ることが大きな目的です。土作りにおいてはこだわりたいポイントの1つになります。
堆肥は有機物を微生物の力で発酵させたものであり、畑にすき込むことで微生物を増やします。その結果、土は団粒化し通気性、保水性、通水性がよくなり野菜が育つのに適した土に変わっていきます。
3.1 堆肥のいれる量で選ぶ
堆肥には植物性堆肥と動物性堆肥の2種類あります。植物性堆肥は、植物由来の堆肥で養分は少ないですが、繊維が多いため土をふかふかにするのに効果が絶大です。動物性堆肥はチッソ分が多く養分が豊富なので、植物性堆肥で足りない分を動物性堆肥で補給します。
しま農研では1㎡辺りに植物性堆肥は”2~3kg”、動物性堆肥は”0.5~1kg”を目安に投入しています。投入量については、使う資材、現状の土の状態などの物理的な部分から、それぞれの園芸家や農業家にとっても意見が分かれます。正解はあまりないのですが自分の投入する量を買う前に決めておくとよいでしょう。
買う時にはリトッル表示と一緒に重さの確認してください。それぞれ資材の種類が違うのであくまで目安ですが表を作ったので参考にしてください。
堆肥の種類 | 1㎡辺りに投入目安 | 1ℓ辺りの重さ | 1㎡辺りの投入ℓ |
植物性堆肥 | 2~3kg | 150~250g | 13~20ℓ |
動物性堆肥 | 0.5~1kg | 350g | 1.4~2.9ℓ |
3.2 堆肥の種類と選定ポイント
堆肥も色んな商品があって何を買えばよいか選定するのは難しいですよね。各メーカー様々な特徴があるので色々使ってみてお気に入りを探していくのも楽しい作業です。
お気に入りを探すためのポイントとして、熟成や完熟、醗酵と書いているものがおすすめです。原材料や、窒素、リン酸、加理、炭素窒素比なども気にかけておくとよいでしょう。
この記事ではしま農研が実際使ってるおすすめ商品や選定のポイントについて感想をいれて共有しています。堆肥を選びたい際はよろしければこちらの記事も参考にしてください。
4.土のリサイクル材の選定ポイントと種類
プランターで栽培を続けると土が古くなってしまい、団粒構造がなくなり硬くなってしまったり、長年の栄養素の枯渇や、過剰に蓄積された塩分や有害物質が含まれていることがあります。
そんな時に活躍するのが、プランターの再生材です。再生材を土に混ぜると土壌中の有機物や微生物を増やして、栄養豊富な土壌を作ることができます。プランター栽培の強い味方なので、是非活用してほしい資材の1つです。
4.1 土のリサイクル材の種類と選定ポイント
プランターのリサイクル材は、主成分も配合はそれぞれのメーカーで特徴があります。しま農研の経験では、どのリサイクル材もある程度土はリフレッシュされます。そこで、あなたなりの推しを決めていくと購入も楽しめると思います。
その際にはメーカー、成分、混ぜ込む量をみながら決めていくのもいいでしょう。土の資材を決める時にメーカーを意識すると、各社の特徴や理念も理解できる園芸店に行く楽しみが増えてしま農研としてもおすすめです。
こちらの記事では、しま農研が実際に使っているリサイクル材について選定のポイントや感想などを紹介しています。リサイクル材を選びたい時はぜひこちらの記事も参考にしてください。
5.種まき用土の選定ポイントの種類
種まき用土は、一般の園芸用土と比較して、種子の発芽や苗の根の成長を促進するための特別な成分がバランスよく配合されています。また、土の粒子が細かく、ふるい分けられているため、細やかな根や幼い芽が通りやすく設計されています。
さらに、多くの種まき用土は消毒済みであり、病気や害虫の発生リスクを低減させて、安全に育苗を行うことができます。これは、育苗のスキルがまだ未熟な初心者にとって、特に重要な利点です。
5.1 種まき用土の選定ポイントと種類
種まき用土は、メーカーによって特徴が最も顕著に現れる土の資材の一つです。使用されている主原料が異なるため、見た目や手触りに大きな違いがあります。この多様性は、園芸においては非常に興味深く、正解が明確に定まっていない分野として、庭園作りの楽しみの一つと言えるでしょう。
この記事では、しま農研が実際に使用してみた種まき用土の特徴や体験談をご紹介します。種まき用土選びに迷っている方は、ぜひこの情報を参考にして、自分に合った最適な土を見つけてくだい。
6.土作りまとめガイド
土の資材を選んだら次は、最適なタイミングでの投入です。しかし、土作りは単に良質な資材を使うだけではなく、その使い方にも深い知識と技術が必要です。良い資材を使っても、適切に管理しなければ、理想の土を作ることはできません。
しま農研では、土作りに関して多角的な視点から様々な記事を作成しています。こちらのガイドは、しま農研の土作りに関する知識と経験を総合的にまとめたものです。土作りの技術をさらに深めたい方は、ぜひこちらのガイドを参照して、自分の家庭菜園やガーデニングに役立ててください。
6.まとめ
家庭菜園において、土は植物の成長における基盤です。この記事では、培養土、堆肥、土のリサイクル材、種まき用土など、様々な土の資材の選び方とそれぞれの目的に焦点を当てて解説しました。しま農研が実際に使ってみた商品についての詳細や感想も共有し、どの資材が特定のニーズに最適かについての洞察を提供しました。
育苗から始まり、成長した植物を健康に維持するためには、適切な土の資材選びが不可欠です。各種類の土の特徴を理解し、それぞれの植物に合った土を選ぶことで、家庭菜園の成功率は格段に向上します。
今回ご紹介した各カテゴリーの土の資材に加えて、しま農研ではさらに多くのガーデニングに関する便利な道具や資材の情報を提供しています。こちらの記事は家庭菜園を楽しむための道具や資材をコンセプト別にまとめています。よろしければこちらの記事も参照していただき家庭菜園が便利になる道具や資材を探すツールとしてご活用ください。
読んでいただきありがとうございました!
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