プランターでのじゃがいも栽培方法:初心者でも楽しめる手軽な育て方のコツ

当サイトではアフィリエイト・アドセンス広告を利用しています
野菜の育て方

こんにちは、しま農研です。しま農研では毎年30種類以上の野菜を、庭やプランターで育てながら、家庭菜園の楽しさを日々体感しています。

じゃがいもは、家庭菜園の中でも育てやすく、収穫の喜びも大きい人気の野菜です。
「地植えじゃないと難しそう…」と思われがちですが、実はプランターでも手軽に育てることができるんです!

ベランダや庭の一角など、限られたスペースでも楽しめるのが、プランター栽培の魅力。
初心者の方でも、ポイントを押さえれば、ちゃんと収穫までたどり着けます。

この記事では、しま農研の実践をもとに、初心者でも安心して取り組めるプランターでのじゃがいも栽培の方法をご紹介。
植えつけのコツから、水やりや追肥のタイミングまで、わかりやすくまとめました。

じゃがいも栽培は、土の中からごろごろ出てくる収穫のワクワク感も魅力のひとつ。
ぜひ、プランター栽培でその楽しさを味わってみてください!

しま農研
しま農研

じゃがいもはプランターでも家庭で十分楽しめる量を収穫することができます!

スポンサーリンク

1.じゃがいもについて

栽培を始める前に、まずはじゃがいもの原産地や特性を知っておきましょう。基本を押さえておくことで、育て方のコツがつかみやすくなり、家庭菜園がもっと楽しくなります。

じゃがいもの原産地は、南米アンデスの高地地帯。涼しい気候で育ってきた背景があるため、真夏の高温にはやや弱い性質を持っています。
特に、気温が28℃を超えると生長が鈍りやすくなるため、栽培は晩冬〜春先、または夏の終わり頃から始めるのが一般的です。

また、じゃがいもはあまり他の野菜との混植に向かない、いわば「孤高の野菜」でもあります。

こうした「夏野菜と栽培時期がずれる」「混植に不向き」といった特徴は、限られたスペースの家庭菜園では難しさにもなりがちですが、プランター栽培なら場所や時期を調整しやすく、これらの課題をうまく回避できます。

和名/英語じゃがいも/potatoes
原産地アンデス山脈から北メキシコ
分類ナス科ナス属
発芽適温15~20℃
生育適温15~24℃
土壌酸度pH5~5.5
収穫まで約3ヶ月

2.じゃがいものプランターでの栽培計画と準備

じゃがいも栽培を成功させるためには、事前の準備がとても重要です。
特にプランター栽培では、限られたスペースの中でいかに効率よく育てるかがポイントになります。

このセクションでは、プランターでじゃがいもを育てるための基本的な栽培計画と準備内容についてご紹介します。

2.1 じゃがいものプランターの大きさ

じゃがいもは、土の中の茎にイモをつける性質があるため、ある程度の土の容量が必要です。
また、増し土のスペースも考えると深さ30cm以上のプランターが理想的です。

2.1.1 しま農研で実際に使ったプランター

ここでは、しま農研が実際の栽培で使用したプランターをご紹介します。
おすすめは深型のプランターですが、10号以上の大きさで深さがしっかり確保できれば育成は可能です。
栽培環境に合わせて選んでみてください。

使用プランター名サイズ特徴購入リンク
リッチェル 菜園上手 深50型50×30×42.5cm深型・ベーシック購入はこちら
550型横型プランター55×40×25cm横長型で広い植え付けスペース参考
10号不織布プランター30×35cm通気性が高く・コンパクト参考
7ガロン不織布プランター35cm×28cm深さ・容量十分で収穫見込める参考

2.1.2 プランターの選び方

プランターを選ぶ際には、サイズ表記の「号」や「型」の違いを理解しておくことが大切です。また、材質や形状によって通気性・保水性・保温性が変わり、それが植物の生育に大きく影響します。

プランター選びの基本や、おすすめのサイズ・形、素材の特徴については、「家庭菜園でのプランター栽培のメリットと選び方」の記事で詳しく解説しています。これから購入を検討している方や、どれを選べばよいか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

2.2 じゃがいもの栽培時期

じゃがいもは28℃を超えると生長が止まり、霜にも弱いため、栽培時期の見極めがとても大切です。
地域によって多少異なりますが、中間地では以下の時期が植え付けの目安となります:

  • 春植え:2月下旬〜3月頃
  • 秋植え:8月下旬〜9月中旬頃

プランター栽培でも基本は同じですが、植え付け前に「芽出し(浴光催芽)」を行うと、発芽のムラが減り、生育も安定しやすくなります
芽出しは、植え付け予定の2〜3週間前から始めておくのが理想です。

収穫のタイミングは下記のとおりです:

  • 春植え:6月頃
  • 秋植え:12月頃

👉 採れたての新じゃがは、皮ごと調理しても美味しくいただけるのが魅力です。ぜひ旬の味を楽しんでみてください!

2.2.1 しま農研のじゃがいも栽培観察記録

しま農研で、7ガロンの不織布プランターでじゃがいもを育てた際の実際の栽培記録をもとに、生長の過程や管理のタイミングを紹介します。

具体的な生長のイメージを持つことで、栽培作業のヒントにもなります。

2.3 じゃがいものプランター栽培の土づくり

ランターでじゃがいもを育てる際、土の選び方や管理はとても大切なポイントです。
しっかりと手入れをすれば、使用した土は翌年以降も再利用することができます。

はじめて栽培にチャレンジする方には、園芸店などで販売されている野菜用の培養土を使うのがおすすめです。すでに通気性や排水性、保水性などのバランスがとれているため、初心者でも安心してスタートできます。

一度使った土を再利用する場合は、まず以下のような手順で土を整えましょう:

  • 古い根や作物の残渣を丁寧に取り除く
  • 再生材(リサイクル材)を加えて改良する
    → 通気性・保水性・栄養バランスを整えることができます

じゃがいもが好む土の酸度(pH)は5.0~5.5とやや酸性寄りです。
そこまで神経質に調整しなくても大丈夫ですが、酸度をある程度合わせることでよりよい収穫につながる可能性があります。

土のリサイクル方法については、「しま農研流・再生材を使った土のリサイクル手順」の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

3.プランターでのじゃがいもの栽培方法

この章では、しま農研の実践をもとに、プランターでじゃがいもを育てる手順を順を追ってご紹介します。

芽出しから始まり、植え付け・追肥・水やり・収穫までの流れを具体的に解説しますので、初めての方でも安心してチャレンジできます。

3.1 じゃがいもの種イモの準備(プランター)

じゃがいもはそのまま植えることも可能ですが、「浴光育芽(よっこういくが)」を行うことで発芽が揃いやすくなり、生育も安定します。時間に余裕がある方は、ぜひ芽出し作業を取り入れてみてください。


3.1.1 浴光育芽の手順

ここでは、しま農研で実践している浴光育芽の方法をご紹介します。

日光の当たる場所にじゃがいもを置く
できるだけ温度差が少なく、雨の心配がない場所が理想です。しま農研では、室内の明るい窓際を利用しています。

芽が出るまで見守る
2〜3週間ほど置いておくと、じゃがいもから芽が出てきます。芽がしっかりと確認できるようになったら、植え付けのタイミングです。

種イモを選定する
種イモに余裕がある場合は、「より良いものを選ぶ」ことで、その後の生育がより安定します。皮にツヤがあり、芽が一か所に偏らず複数の芽が出ているものがおすすめです。


3.1.2 しま農研の浴光育芽の様子

しま農研では、2月15日から浴光育芽を開始し、3月9日に植え付けを行いました。

以下に、実際に芽出しを行った際の様子を写真でご紹介します。

3.2 じゃがいもの植え付け(プランター)

芽出しが順調に進んだら、いよいよプランターへの植え付けと栽培のスタートです。
じゃがいもは霜に弱く、寒い時期の管理は難しいため、初心者の方は無理をせず、中間地では3月上旬以降の植え付けがおすすめです。


3.2.1 じゃがいもの植え付け手順

じゃがいもの植え付けのポイントは、植え付けの深さにあります。
後から増し土をするため、最初はプランターの深さに余裕をもって植え付けていくのがコツです。

ここでは、深さ42cmの深型プランターを使用した場合の手順をご紹介します。ご自宅のプランターサイズに合わせて調整してください。


植え付け前に土を入れる
深さ10cmほどになるように、底に土を敷き詰めます。

種イモを設置する
芽が出たじゃがいもを土の上に置きます。隣のイモとの間隔は20〜30cmほどあけるのが目安です。

土をかぶせる(覆土)
設置したじゃがいもに15cmほどの土をかぶせます。

水やりをする
植え付け後はたっぷりと水を与えます
その後、発芽までは土が乾きすぎない程度に控えめな水やりを心がけましょう。


3.3 じゃがいもの芽かき(プランター)

じゃがいもは、1つの種イモから複数の芽が出てきます。そのまま育てると、栄養が分散してしまい、イモが小さくなりがちです。そこで芽かきをおこなって、元気な芽に栄養を集中させることが大切です。

プランター栽培では土の量が限られるため、芽かきの効果は特に大きくなります。

3.3.1 芽はどのくらい残すのが適切?

「何本の芽を残すべきか?」という問いに、明確な正解はありません。人によって、また育てる環境によっても異なります。

しま農研では、これまでの栽培経験から最近では2〜3本の芽を残す方法を採用しています。

  • 芽を少なく残すと、大きめのじゃがいもが収穫できる傾向があります(ただし数は少なめ)
  • 芽を多めに残すと、小さめのじゃがいもがたくさん収穫できる傾向があります

育てたいスタイルに合わせて調整してみてください。毎年、仕立てる本数を変えてみるのもおもしろい試みです。

3.3.2 芽かきのタイミングと方法

芽かきの適期は、芽が10〜15cmほどに伸びた頃
プランターでは芽が混みやすいため、やや早めに行うのがコツです。

芽を取り除くときは、ただ切り取るのではなく「引き抜く」ことがポイントです。

  • 芽の根元を軽くつまむ
  • ゆっくりと揺らしながら、丁寧に引き抜く

こうすることで、切り口から雑菌が侵入するリスクを減らすことができます。芽を無理にちぎったり、ハサミで切ってしまうと傷口から病原菌が入りやすくなるため、できるだけ根元からやさしく抜き取ってください。

3.4 じゃがいもの追肥と増し土(プランター)

地植えでは「追肥をあまりしなくても育つ」といわれることもありますが、プランター栽培では追肥をしっかり行う方が収量が増える傾向があると、しま農研の実践から感じています。

「追肥」と「増し土」を適切なタイミングで行うことで、じゃがいもの生育が安定し、よりよい収穫にもつながります。特にプランターは土の量が限られている分、これらの作業がとても重要です。

3.4.1 増し土の目的

増し土とは、育ってきた芽や茎のまわりに土をかぶせていく作業です。これには2つの主な目的があります。

イモの緑化(ソラニンの発生)を防ぐ
じゃがいもが日に当たると緑色に変色し、毒素(ソラニン)が生じてしまいます。増し土でしっかり覆って光を遮ることが大切です。
イモが育つスペースを増やす
茎の途中からも新たなじゃがいもができるため、土を追加することで収穫量アップにもつながります

3.4.2 増し土と追肥のタイミング

しま農研では、増し土と追肥を同じタイミングで行うことが多いです。使用する肥料の種類によってタイミングは多少変わりますが、ここでは化成肥料を使った場合の基本的な目安を表にまとめました。

回数タイミング期間の目安増し土肥料を施す場所の目安
1回目芽かきをおこなう頃植え付けから1~2ヶ月頃5~10cm土をいれる葉の先の下辺り
2回目つぼみがつきはじめた頃植え付けから2~2.5ヶ月頃5~10cm土をいれるプランターの縁

※有機肥料の場合はやや早めに、液体肥料の場合はこまめに施すなど、肥料の種類に合わせて調整してください。

3.5 じゃがいもの水やり(プランター)

じゃがいもは乾燥には比較的強い一方で、高温多湿を苦手とする野菜です。そのため、水やりは少しデリケート。成長段階に合わせて水やりの頻度やタイミングを調整することが、ポイントです。


3.5.1 成長段階に応じた水やりのコツ

芽が出るまでの初期
植え付け直後から芽が出るまでは、水やりは控えめに。土がしっかりと乾いてから水をあたえる程度にとどめます。湿気が多すぎると、種イモが傷む原因になることがあります。

生長期
芽が出て、じゃがいもがどんどん大きく育つ時期は、水分が必要になります。
特に晴れが続いた時や葉がしおれてきた時には注意しましょう。葉がしなってからでも水を与えれば回復しますが、しおれる前に水やりをすることが理想的です。

収穫間近
収穫が近づいてきたら、徐々に水を控えていくのがおすすめ。
しま農研では、プランターを軒下など雨が当たらない場所に移動し、自然に土を乾かすようにしています。これにより、収穫時に泥が少なく作業しやすくなるというメリットがあります。

3.6 じゃがいもの花(プランター)

じゃがいもが順調に育つと、茎の先に花を咲かせることがあります。この花をどう扱うかは、家庭菜園のスタイルや目的によって意見が分かれるところです。

しま農研では、花を摘み取ることでイモの肥大に栄養を集中できると考え、摘花をおすすめしています。とくにプランター栽培では限られた土と栄養で育てるため、この工夫が収量アップにつながることもあります。

とはいえ、じゃがいもの花はとても美しく、季節の楽しみのひとつでもあります。すぐに摘まずに、数日間だけ観賞を楽しむのも、家庭菜園ならではの贅沢です。

なお、プランターでは環境によって花が咲かないこともありますが、イモの生育には問題ありません。 花が咲かなくても、しっかりと収穫できるので安心してください。

3.7 じゃがいもの収穫(プランター)

じゃがいもの収穫時期は、植え付けからの日数だけでなく、葉の様子を見て判断するのがおすすめです。

3.7.1 じゃがいもの収穫のポイント

このセクションでは、しま農研のじゃがいもの収穫のポイントを紹介します。

①収穫のサインを見逃さない

植え付けから約3か月ほど経つと、葉が黄色くなってきます。これは収穫が近いサインです。

➁収穫のタイミングと準備

雨が多い時期に収穫を迎えそうなときは、あらかじめ軒下などにプランターを移動し、土を乾かしておくのがおすすめです。乾いた土のほうが、収穫作業がしやすく、イモも傷みにくくなります。

収穫のタイミングは茎や葉が半分くらい枯れた頃です。葉や茎が完全に枯れてからでも収穫は可能です。

③収穫方法のコツ

収穫は、手で土を優しく掘り起こすようにして進めましょう。イモを傷つけないように、スコップなどを使う場合も慎重に。

スペースに余裕がある場合は、ブルーシートを敷いてプランターの中身をまるごとひっくり返す方法も楽しいです。どのようにイモが土の中で育っていたかがよくわかり、収穫のワクワク感も倍増します。

4. しま農研のプランターでのじゃがいも栽培:実践編

しま農研では、プランターによるじゃがいも栽培を実際に行いながら、さまざまな工夫や気づき、課題の発見と改善に取り組んできました。

この章では、現場でのリアルな栽培の様子や実験的な試みをご紹介し、これからプランターでじゃがいも栽培に挑戦する方のヒントや参考になればと思っています。

4.1 プランター栽培のリアルタイム観察記録

今年は、プランターでのじゃがいも栽培に本格的に初挑戦しました。
元肥や追肥のタイミングに注目しながら、深型プランターや不織布プランター、ポテトバックなど、さまざまな容器での栽培に取り組んでいます。

👇観察の様子はこちらの記事で随時更新しています。
【2025年版】ポテトバック&プランターで育てる!じゃがいもリアルタイム観察記録


4.2 じゃがいものプランター・袋栽培レポート

こちらのレポートでは、毎年育てているプランターやポテトバックでのじゃがいもの栽培データをまとめています。月ごとの生長の記録や日々の管理方法を写真やデータとともに詳細にまとめています。

さらに、実際に栽培していく中で直面した課題や疑問に対しての試行錯誤、その結果と考察も掲載しており、より実践的な内容となっています。

しま農研のじゃがいも栽培のデータベースです。じゃがいも栽培をもっと知りたい方はぜひご覧になってください。

5.まとめ

じゃがいもは、家庭菜園でも人気の高い野菜ですが、プランターでも手軽に楽しむことができます。土の量やスペースに制限があるぶん、芽出し・芽かき・追肥・増し土・水やりのタイミングが収穫量に大きく影響することを、しま農研の実践でも実感しています。

この記事では、初めての方でも安心して育てられるように、各工程ごとのポイントを丁寧に解説しました。さらに、リアルな観察記録や栽培レポートもあわせて紹介しているので、「今年こそ育ててみたい」という方の参考になればうれしいです。

あなたの家庭菜園のラインナップにじゃがいもを加えてみませんか?ぜひ収穫のよろこびを味わってみてください!

また、しま農研では、他にもさまざまな野菜の育て方を50音順や科ごとにまとめたガイド記事もご用意しています。興味のある野菜があれば、ぜひこちらもご活用ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました