【家庭菜園】春夏野菜の土作りの手順

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春夏

土作りて色々工程があって難しそうな気がしますよね。奥が深い土づくりですが、基本的な作業をきっちりしていれば(ある程度手を抜いても)家で食べる野菜くらいならちゃんと育ってくれます。基本的な作業をこちらの記事にまとめました。

土作りの基本的な作業は、土を耕し、堆肥を投入して土壌改善、石灰を投入してpHを調整、最後に養分となる元肥をいれるの4工程に分かれます。この作業に大体1ヶ月位の期間がかかります。自分が定植しようと思っている日程から1ヶ月位前から作業をはじめます。

土づくりの準備時期の作業目安

1.定植の1ヶ月前 庭や畑の雑草を方付け、土を耕す
2.定植の3週間前 堆肥を投入し土壌改善
3.定植の2週間前 石灰を投入してpH調整
4.定植の1週間前 元肥を施して最終調整

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1.雑草を方付け、土を耕す(定植1ヶ月前)

1.1 土を耕す目的

クワをもって耕す作業、畑で働いてらっしゃる方によく見る作業。あの作業にも意味がきっちりあります。野菜の根は酸素を必要とします。固い土のままでは野菜が健康に根を伸ばすのを阻害してしまい成長に影響がでてしまいます。

土を耕すことで踏み固められたり、雨等で密になってしまった土のすき間を多くし通気性や排水性をよくします。また、土の中で生活する微生物も空気を必要としますので、耕すことで空気を送りこみいい住処を作ってあげることが大事です。

第二の効果としては除草効果も見込まれます。畑の雑草を耕し土にすき込むことにより枯死させすことができます。完全な除草はできませんが、これにより生育初期の雑草をかなり軽減することができます。

土を耕す目的

1.固まった土を砕き通気性、排水性をよくする。
2.土を深く柔らかくすることで野菜の根が生長しやすくする。
3.土の中に空気を送り込み微生物を活性化させる
4.雑草を枯死させることで除草効果がある

1.2 土を耕す手順

土を耕す手順について説明していきます。

1.2.1 畑の草取りは上部のみでOK

春にもなると雑草もかなり生えてきてるのではないでしょうか。きっちり根っこも抜いて綺麗にしようと思っていませんか。根っこはクワをいれる時に切ることができるので上部の部分をある程度綺麗にしましょう。

1.2.2 異物は根の生長を阻害するので除去

大きな石や空き缶、ガラスのかけら等は野菜の根が育つ時に障害になります。クワをいれる時にも邪魔になりますので目につくものについては取り除いていきます

1.2.3 クワ入れをして土を柔らかくする

深さ30cmを目安に鍬をいれていきます。固まった土等は砕いていきます。細かくくだきすぎると土が細かくなりすぎるので注意が必要です。

2.施肥を入れて土壌改良(定植2~3週間前)

2.1 堆肥をいれる目的

私は最初堆肥とは肥料を与えることだと思ってた言葉でしたが、土壌改良して団粒構造を作り野菜が育ちやすく微生物が過ごしやすい環境を作ることも大きな目的です。

自然な状態では落ち葉や枯草が堆積し、それを微生物が分解することで自然に有機物が土に還元されます。畑など人工で作られた環境はそのサイクルがないため野菜を収穫すると次第に有機物が外に持ち出されてしまいます。

堆肥は有機物を微生物の力で発酵させたものであり、畑にすき込むことで微生物を増やします。その結果、土は団粒化し通気性、保水性、通水性がよくなり野菜が育つのに適した土に変わっていきます。

2.2 堆肥の種類と使う量

堆肥には大きく落ち葉や藁などで作った植物性のものと、牛ふんや馬ふんなどで作った動物性のものの2種類に分けられれます。基本的には2種類の堆肥を混ぜこんで投入していきます。

堆肥の投入量目安

植物性堆肥・・・1㎡辺り2~3kg
動物性堆肥・・・1㎡辺り0.5~1kg

2.2.1 土をふかふかにしたいなら植物性由来の堆肥を使用

バーク堆肥や腐葉土、もみ殻等は植物由来の原料を用いた堆肥になります。植物由来の堆肥は養分は少ないですが、繊維が多いため土をふかふかにするのに効果が絶大です。

畑や庭の1㎡辺り2~3kg位が一般的な量です。粘土質の土等の土壌改良する時は多めにいれてもよいかもしれません。

2.2.2 植物性堆肥に少ないチッソを動物性堆肥で補う

牛ふん堆肥や鶏ふん堆肥等は動物由来の原料を用いた堆肥になります。チッソ分が多く養分が豊富なので、植物性堆肥で足りない分を動物性堆肥で補給します。

畑や庭の1㎡辺り0.5~1kgが一般的な量です。

2.4 おすすめ腐葉土と牛糞堆肥。

しま農研も土づくりはまだまだなのでおすすめ!といえる程の経験はないのですが、ここ最近で使ってみた堆肥についてこちらにまとめています。使った量や、実際に育てた様子なども見れるようにしていこうと思ってますので、堆肥選びに迷いましたら参考にしてみてください。

3.石灰資材を入れてpH調整(定植1~2週間前)

3.1 石灰資材を施す目的

降雨量の多い日本では雨水によって土の中のカルシウムやマグネシウムなどのアルカリ性ミネラルが地下に流れてしまうので、次第に酸性の強い土になってしまいます。酸性土壌に含まれるアルミニウムイオンは植物の根に大きなダメージを与えます。また、化成肥料を使用している場合は肥料自体が酸性のため土は徐々に酸性に傾ていいきます。

石灰資材の投入はカルシウムやマグネシウムを補給し、酸性土壌を改善することによりアルミニウムの害を防ぎます。また、酸性土壌は有用な微生物も棲みになるため根の周りの環境を整えるのも石灰資材投入の役割です。

3.2 石灰資材の種類と使用量と投入時期

石灰資材には色々あります。初心者的には情報が色々あると何を使っていいか分かりませんよね。しま農研は有機石灰を中心に使っています。

こちらでは初心者にも使いやすい有機石灰を中心に苦土石灰についても少し触れていますので参考にしてください。

3.2.1 初心者も安心して使える有機石灰

石灰はいれるすぎると土壌を戻すのが大変です。初心者としては使いすぎることが心配になりますよね。カキ殻や貝の化石等を原材料にしてた有機石灰はアルカリ成分が低いため過剰にまくを防ぐことができます。

また、有機石灰には野菜の成長に必要なミネラル等を含んでいたり、ガス発生しないため石灰投入後すぐに植え付けることがえきるのもメリットがあります。

デメリットとしては、酸性に大きく傾いた土をしっかり整えた場合には少し物足りないかもしれません。また、価格が少し高いため大量に使う時はお財布と相談が必要です。

有機石灰の使用量と投入時期

・pH1上げるための使用量の目安:1㎡辺り・・・250g
・定植予定からみた投入時期:当日でも問題なし

3.2.2 有機石灰より効果がある苦土石灰

pH調整と同時にマグネシウムの補給ができることが特長です。有機石灰に比べてアルカリ成分が高いため土壌を大きく改良したい時におすすめです。

苦土石灰の使用量と投入時期

・pH1上げるための使用量の目安:1㎡辺り・・・200g
・定植予定からみた投入時期:10日前

3.3 石灰資材の施し方手順

3.3.1 現状の土のpHを確認する

石灰は必ずしも施さなくてはならない資材ではなく、現状の土の状態が育てる野菜に適正なpHになっているのであればこの作業をする必要はありません。石灰を施する量を決めるためにも現状の土のpHを確認してください。

3.3.2 pHに合わせるための石灰の量を計算する

植物の種類によって好むpHは異なってきます。例えばじゃがいもやスイカ等は酸度が高めの土壌を好み、ネギや玉ねぎ等はアルカリ性の土壌を好みます。混植する場合は、pH6〜6.5位を目安に合わせておくとよいと思います。

3.3.3 石灰を施して土にかき混ぜる

適切な量を均一に蒔き、場所によって酸度のばらつきがでないようにします。蒔き終わったらよく土とかき混ぜます。石灰はそのままにしていると雨等で固まり、植物の根等に害が及びますので、なるべくすぐにかき混ぜる作業を行います。

4.元肥をいれて養分を最終調整(1週間前から当日)

4.1 肥料を施す目的

堆肥や石灰の投入は、根が伸ばしやすいように、微生物が過ごしやすいようにと、野菜が育ちやすい環境を作る家作りみたいな作業になります。

堆肥や石灰資材にも養分は含まれますが、それだけでは足りないことが多いので野菜にあった栄養分を最後元肥として施しておくと初期生育もよくなります。

4.2 元肥の種類と投入時期

肥料の選び方や使用量は奥が深くて正解をだすのは初心者にはなかなか難しいです。元肥の選び方のポイントは成分要素と育てる野菜と効き方のスピードを意識しておきます。分からない時はとりあえずやってみよう!精神も大事かと思います。

今回は初心者にも選びやすい2種類の肥料について説明していきます。

4.2.1 初心者も安心して使える化成肥料

肥料の3大要素といわれるチッソ(N)リン(P)カリウム(K)の成分含量が表示されている化成肥料は初心者としても安心して使えるのが魅力です。種類にもよりますがすぐ効き、1ヶ月位持続します。

施すタイミングは1週間前~当日でも大丈夫です。

4.2.2 堆肥で足りない分は有機肥料で補う

有機栽培で育てたい時は堆肥だけでは足りない分を、米ぬか、油かす、魚粉、鶏ふんなど有機肥料を施す必要があります。施された有機物は微生物に分解されて野菜の根から養分として吸収されます。

元肥として用いる場合は発酵や分解の期間を開けるため2週間位前に施します。

4.3 元肥の入れ方手順

4.3.1 根が浅いきゅうりやズッキーニは全面施肥

全面堆肥とは畑全体に肥料をまいて、よく耕し混ぜ込む方法です。全面堆肥に向いてる野菜の特徴は栽培期間の短い葉物野菜、根に元肥が触れると形が悪くなる根菜類、根が浅くはる果菜類になります。

全面堆肥の手順

1.肥料をまく・・・畑全体に野菜ごとに適切な量の肥料をまんべんなくまく。
2.耕す・・・土に混ざるようにしクワでよく耕す。
3.表面をならす・・・クワの刃のサイドを使って表面を軽くならす。

4.3.2 根を深く伸びるトマト、ナスは溝施肥

溝施肥は追肥ができない根の下部に元肥をいれる施し方になります。溝施肥に向いている野菜は栽培期間が長く根が深く伸びる果菜類、栽培期間が比較的長い葉物野菜になります。

溝施肥の手順

1.溝を掘る・・・畑の中央にクワを入れ、深さ15~20cm、幅15cmの溝を掘る
2.肥料を入れる・・・溝の中に、適切な量の肥料を均一にまく
3.埋め戻す・・・掘り上げた土を溝の中に埋め戻す
4.表面をならす・・・クワの刃のサイドを使って表面を軽くならす。

5.春夏野菜の土作りの豆知識

5.1 寒起こしで土壌消毒と土壌改善

こちらの記事を読んでいる時には時期が過ぎている可能性もありますが、できればやっておきたいのが冬におこなう寒起こし作業。冬の冷気にあてることで、土壌消毒や土壌改善の効果があります。

寒い2月前半まででしたらある程度効果があるみたいです。簡単な作業ですので試していない人は是非試してみてください。

5.2 適度に土が乾燥している時がベストタイミング

土があまりに湿っているときはなるべく避け、適度に乾燥している時の方が土の塊を細かく砕くことができるので野菜が過ごしやすい土を作ることができます。

晴れの日が続いている時がベストなタイミング。天気予報を見ながら作業日程を決めていってください。

5.3 土の状態を知りたい!4つのチェックポイント

土作りをする前もやった後も確認しておきたいのは土の状態です。土質、水はけ、酸度、微生物のチェック方法をこちらの記事にまとめてます。

5.4 奥がふかーい土づくり

土作りは調べだすと色んな方法があってとても奥が深いジャンルです。こちらの記事で調べたことを少しづつ補強していきますのでよろしければ参考にしてください。

6.プランターの土づくり

今までは地植えでの土づくりについて説明していきました。家庭菜園ではプランター栽培も主役の1つですよね。プランターの土は長く使っていると栄養分を失い、植物の成長を阻害してしまうことがあります。

そこで土を再生していく方法があります。この方法を行うと土を捨てる必要も、買う必要なく経済的です。こちらの記事でまとめていますので、プランター栽培をしている方は参考にしてください。

7.まとめ

今回は春夏野菜の土づくりについてまとめていきました。土づくりは1日にしてならず、少しづつ土をよくしていく感じでよいかと思います。あまり細かく気にしてしまうと、本来の目的である野菜作りを楽しめなくなってしまいますしね。正直ある程度作っていればそれなりに野菜は育ってくれます。

その他の春夏野菜の育て方やそのための準備はこちらの記事にまとめてます。よろしければ参考にしてください。

読んでいただきありがとうございました。

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