秋冬野菜の土作りのポイントと手順:家庭菜園での成功の秘訣

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秋冬

夏野菜の栽培が終わると、すぐに秋冬野菜の準備期間が始まります。この切り替え期間は短いため、片付けを終えたらすぐに植え付けを開始することも可能ですが、土作りを丁寧に行うことでより豊かな収穫を期待できます。

秋冬野菜のための土作りは、植え付け時期に間に合わせるために迅速に行う必要があります。この記事では、地植えとプランターそれぞれの土作り方法を解説し、季節に合わせた効果的な土作り手法、例えば太陽熱消毒などを紹介します。

ぜひこの記事を参考にして、計画的に土作りを行い、秋冬野菜の栽培を成功させましょう!

しま農研
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夏野菜もそろそろ終わり。植え付け前に土を少し整えて、おいしい秋冬野菜をのつくりましょう!

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1.秋冬野菜の地植えでの土作り

地植えの土作りは、プランター栽培に比べて少し手間がかかります。ここでは、地植えの土作り手順とポイントについて解説します。また、この時期に手軽におこなえる太陽熱消毒の方法を紹介します。

手順1:土作りの計画を立てる

秋冬野菜の植え付けや播種がわずかに遅れるだけで、生育に大きく影響します。野菜によっては1週間の遅れで収穫が1ヶ月遅れる野菜もあります。

完璧な土作りよりも植え付けや播種の時期を守ることが重要です。計画を立てる際は、土作りと植え付けのスケジュールを慎重に調整し、余裕を持って作業できるようにします。

秋冬野菜の植え付けや播種の時期に合わせた計画を立てよう!

ポイント1:夏野菜の片付ける時期の判断

秋冬野菜は、9月頃に栽培をスタートする野菜が多くあります。これらの野菜を育てる場合は、お盆前後には夏野菜の片付けをすることで土作りを余裕をもっておこなうことができます。

この時期は、まだ少し収穫できる野菜もありますが、成長が鈍くなった夏野菜は早めに片付けすることを検討しましょう。

ナスやピーマンのように秋まで収穫可能な野菜は、継続して栽培するのも良い選択肢です。

お盆中のきゅうり。少しもったいない気もしますが片付け片付ける

ポイント2:土作りの期間の把握

土作りにはいくつかの工程がありますが、工程ごとの期間を把握しておくことが計画には必要です。特に短期間での土作りが必要な場合は、堆肥のすき込みや土の消毒を省略することも検討しましょう。

菜園の広さや方法により異なりますが、しま農研のやり方をベースに期間を一覧表にまとめました。あなたが土作りの計画を立てる時の参考にしてください。

工程期間備考
夏野菜の片付け2日
石灰のすき込み1日有機石灰を使用する
堆肥のすき込み2~3週間期間がなければ省略する
元肥を施す1日
太陽熱消毒2~3週間期間がなければ省略する

手順2:夏野菜の片付け

秋冬野菜の土作りの次のステップは、夏野菜の片付けです。この作業は、新たな野菜の健康的な生育を保証するために重要です。ここでは、夏野菜の片付けにおける重要なポイントを詳しく解説します。

土をよくみて細かな根や害虫の卵を取り除いておこう!

ポイント1:残渣処理

夏野菜の残渣の取り扱いには注意が必要です。例えば、豆類の残渣は土に混ぜても良いですが、ナス科の残渣は病原菌を含む可能性があるため、土に混ぜることは推奨されません。

残渣が病気のリスクを増やさないように、適切な処理を心がけましょう。マリーゴールドのように線虫予防効果がある残渣は土に混ぜることが有効です。

マリーゴールドなどはすき込むとセンチュウに効果が期待できる

ポイント2:根の観察

片付けの際は、野菜の根の状態を観察する貴重な機会です。根が広く深く張っている場合は、土の状態が良好であったことが示されます。この情報は今後の土作りの改善に役立てることができます。

また、野菜によって根の張り方が違うのでこの機会にあなたの目で観察してください。例えばきゅうりは浅く広く張る様子などを実感することができます。

根を観察すると野菜に関する理解も深まるのでおすすめ

ポイント3:根や害虫の処理

土中の細かな根や害虫、害虫の卵は可能な限り除去しましょう。これにより、次の栽培周期での病気や害虫のリスクを低減できます。

また、このような場面で土の質を観察し、その状態を年間を通して観察することで、必要に応じて堆肥の種類や量を調整することができます。

自分なりに土壌改善の工夫を試せるようになれば土作りはさらにおもしろくなります。

細かい根もなるべく取り除く

手順3:土壌改良

地植えで栽培は野菜が育ちやすい環境を作るために土壌を改良をしていくことが必要です。しま農研では、秋冬の土作りにおいては時間が限られているため、石灰と堆肥のすき込みを同時に行います。また、堆肥は分解に2~3週間必要なため余裕がない場合はその作業を省略しています。

酸度調整はマスト、堆肥の投入は期間に余裕があれば実施する

ポイント1:土を耕す

土を耕す作業は土作りの基本となる作業です。雨等で密になってしまった土のすき間を多くし通気性や排水性をよくします。

また、土の中で生活する微生物も空気を必要としますので、耕すことで空気を送りこみいい住処を作ってあげることが大事です。

30cm程の深さで土を耕していき固い部分を崩していきます。その際、害虫や小石などを発見した場合は除去します。

雨などで固くなった土を耕して崩していく

ポイント2:石灰の投入

日本では土が雨の影響等で酸性に傾いていきます。石灰を投入してpHバランスを調整します。

しま農研では有機石灰を使っており、すき込み後にすぐに栽培することが可能な資材です。

この資材では1㎡辺りpH1上げるために250gが使用量の目安です。野菜にもよりますが一般的にはpH6~6.5に合わせていきます。

酸度計を使って土の状態を確認する

ポイント3:堆肥の投入

堆肥は、土壌を改良し野菜の育ちやすい環境をつくるための資材です。土をふかふかにし肥料も提供します。

堆肥の分解は2~3週間程度かかり、この期間は、播種や植え付けができないため期間に余裕があれば投入し土の中にすき込んでいきます。

投入量の目安は、植物性堆肥で1㎡辺り2~3kg、動物性堆肥で1㎡辺り0.5~1㎡辺り0.5~1kgです。秋冬野菜は期間がないため、投入のタイミングは石灰と同時でもよいでしょう。

石灰と堆肥は同時に投入しすき込む

ポイント4:堆肥選び

適切な堆肥を選ぶことは、土壌改良の効果を最大化します。腐葉土や牛ふん堆肥など、目的に合った堆肥を選び、それぞれの特性を理解することが重要です。

しま農研では、異なる種類の堆肥の選び方のポイントやおすすめ商品の特徴を詳しく説明しています。しま農研が実際に使ってみた経験に基づいてご紹介していますのでぜひ参考にしてください。

堆肥には様々な種類があるため、どれを選べばよいか迷うこともあるでしょう。各種堆肥やメーカーには独自の特徴があり、それを理解することで、自分に合った最適な選択を楽しむことができます。

手順4:元肥をいれる

肥料の選び方や使用量は奥が深くて正解を出すのは初心者にはなかなか難しいです。元肥の選び方のポイントは成分要素、育てる野菜、そして効き方のスピードを意識しておきます。分からない時は「とりあえずやってみよう!」という精神も大事だと思います。

秋冬野菜は全面施肥。野菜に合わせた適切な元肥を施す

ポイント1:全面施肥

全面施肥とは、畑全体に肥料をまく、そしてよく耕して混ぜ込む方法を指します。秋冬野菜にはこの方法に適している野菜が多くあります。

この方法は、栽培期間が短い葉物野菜、根に元肥が触れると形が悪くなる根菜類、そして根が浅く張る果菜類に適しています。

全面堆肥の手順

1.肥料をまく・・・畑全体に野菜ごとに適切な量の肥料をまんべんなくまく。
2.耕す・・・・・・土に混ざるようにしクワでよく耕す。
3.表面をならす・・クワの刃のサイドを使って表面を軽くならす。

ポイント2:使用する肥料

肥料の3大要素として知られるチッソ(N)、リン(P)、カリウム(K)の成分含量が表示されている化成肥料は、初心者にとっても安心して使用できる点が魅力です。

種類にもよりますが、即効性があり、約1ヶ月持続します。施すタイミングは1週間前から当日でも大丈夫です。

手順5:太陽熱消毒

太陽熱消毒は、土中の害虫や病原菌、害虫の卵、雑草の種を太陽の熱で死滅させる方法です。特に、暑い夏の日差しはこの消毒方法において効果的です。

太陽熱消毒は2週間程度かかりますので切り替え時に余裕があり、病原菌や害虫が気になる方はぜひ試してみてください。

太陽熱消毒は比較的安価に土壌消毒できる。植え付けの2週間前には準備する。

ポイント1:土作り完了後に消毒を行う

太陽熱消毒の効果範囲は土の表面に限られます。消毒後に土を耕すと、未消毒の土が表面に来てしまい、消毒効果が薄れるため、消毒前に必要な土作りを完了させておくことが大切です。

太陽熱消毒が終わったらそのまま定植するのがよい

ポイント2:土をしっかり湿らす

太陽熱消毒は高温と湿気を利用します。病原菌は湿潤状態の高温環境や酸素濃度の低い環境に弱いため、消毒対象となる土には十分な水分が必要です。

広い畑での作業なら雨を待つ方法もありますが、家庭菜園の場合はホースを利用して一度にたっぷりと水をまくのがおすすめです。

土をしっかり湿らせておくことでその効果を高めることができます

ポイント3:透明ポリマルチの使用

消毒範囲に透明なポリマルチを被せ、端は土やペグで固定します。これにより、太陽の熱が逃げずに土壌内に閉じ込められ、温度が均一に上がり、病原菌や害虫を効果的に殺します。

消毒期間は約2週間です。この間、ポリマルチを取り除かずに放置することで、土中の温度が一定以上に保たれ、消毒効果が最大化されます。

①透明マルチを用意する。
②ペグ等を端に打ち込みま固定する
③空気が入り込まいように土で固定する

2.秋冬野菜のプランターでの土づくり

家庭菜園でのプランター栽培は、スペースの制約がある環境でも野菜を育てることができるため、非常に人気があります。しかし、プランターでの土は使用を繰り返すと栄養が失われたり、土の構造が劣化することがあります。これを防ぐため、土のリフレッシュが必要になります。

プランターの土作りで最も簡単でポピュラーな方法はリサイクル材を混ぜ込み土を再生していく方法です。この方法を行うと土を捨てる必要もなく、買う必要もないため経済的です。また、地植えと同じように太陽熱を利用した消毒をすることもできます。

しま農研では、プランターの土作りについて別の記事で詳しく解説しています。こちらの記事を参考にして、秋冬のプランター栽培の成功に繋げてください。

3.秋冬野菜の家庭菜園総合ガイド

秋冬野菜の家庭菜園で成功を収めるためには、土作りをするだけでは不十分です。害虫被害を防ぐために防虫ネットを設置したり、適切な栽培計画を立てることなども重要です。これにより、収穫量を大幅に増やすことが可能になります。

しま農研では、これらの点を網羅した秋冬野菜の栽培ガイドを提供しています。このガイドでは、秋冬野菜を成功させるための実用的なノウハウ、具体的な栽培技術、そしてしま農研がおすすめする野菜のリストを詳細に説明しています。これらの情報を活用して、寒い季節でも楽しく豊かな家庭菜園を実現しましょう。

4.まとめ

この記事では、秋冬野菜の成功を支える土作りの要点に焦点を当ててきました。効果的な土作りは、健康な野菜を育てるための基盤となり、豊富な収穫へとつながります。

ここで挙げた夏野菜の片付け、土壌改良、元肥の追加、太陽熱消毒、そしてプランターでの土のリフレッシュはすべて、より良い成果を得るための重要なステップです。

この記事を参考に、土作りのテクニックを実践することで、秋冬野菜の栽培がより簡単で楽しいものになります。しっかりと土作りを行うことで、野菜本来の味を最大限に引き出し、家庭菜園での成功を実現しましょう。

土作りについては、奥の深いジャンルです。しま農研では土作りの総合ガイド記事を作成しています。こちらの記事では、土作りの基本や目的、チェック方法など多岐に渡り解説していますのでより深く知りたい方はぜひ参考にしてください。

読んでいただきありがとうございました!

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