こんにちは、しま農研です!家庭菜園を始めてから5年が経ち、現在では4つのレイズドベッドを活用しながら、混植栽培に取り組んでいます。その経験を活かして、今回は観察記録をまとめた栽培レポートをお届けします。
今回の記事では、トウモロコシとサトイモを用いたコンパニオンプランツ混植栽培に焦点を当てています。この組み合わせによる具体的な生長の様子や、栽培を通じて得られた学びについて共有します。
家庭菜園はスペースが限られているため、複数の野菜を一緒に育てるコンパニオンプランツ混植栽培は、たくさんの野菜を楽しめる効率的な方法です。この記事を通じて、あなたの家庭菜園がより豊かになることを願っています。さあ、一緒に混植栽培の世界を楽しみましょう!
サトイモとトウモロコシは相性のよい組み合わせの1つ。しま農研の実践結果も参考にしてくださいね!
1.サトイモとトウモロコシの作付け
2024年、しま農研ではサトイモとトウモロコシの混植栽培にチャレンジしました。この組み合わせは、背の高いトウモロコシが日陰を作り、夏の強い日差しに弱いサトイモに適した環境を提供します。また、サトイモの根に共生する菌が生成する窒素がトウモロコシの生育を助けるとされています。
この記事では、しま農研で行われた具体的な作付け方法を紹介しますので、ぜひあなたの混植栽培の参考にしてください。
レイズドベッドの真ん中にサトイモを植え、両脇にトウモロコシを植えることで、1.6㎡(1畳)の大きさにコンパクトにまとめれる
2.サトイモとトウモロコシの栽培データ
しま農研ではサトイモとトウモロコシの混植栽培を行い、その過程で得られたデータを詳細に記録しました。このデータ集には、定植日、栽培終了日、追肥回数、栽培期間全体、そして収穫された野菜の量など、栽培に関する主要な指標が含まれています。
これらのデータは、同様の条件で栽培を計画している方々にとって有用な参考資料となることを目的としています。具体的な数値を通じて、栽培方法の改善点を見出し、より効果的な栽培計画を立てる手助けとなることを願っています。
品種 | 定植・種まき | 初収穫 | 追肥回数 | 撤去日 | 収穫量 | 栽培日数 |
トウモロコシ | 4/27 | 7/26 | 2回 | 8/15 | 11本 | 110日 |
サトイモ | 4/27 | 10/26 | 2回 | 11/17 | 7150g | 204日 |
3.サトイモとトウモロコシの混植栽培:観察記録と検証
しま農研で実施されたサトイモとトウモロコシの混植栽培は多くの洞察を提供しました。このセクションでは、混植された野菜たちの成長を検証し、得られた結果を共有します。
ここで紹介する観察結果は、しま農研の特定の環境と条件下で得られたものです。異なる環境や栽培条件での実施では結果が異なることも考えられますので、ここでの情報を具体的な指針と捉えるのではなく、一つの参考事例として活用してください。
3.1 サトイモの生長結果
サトイモは4株植えた結果、合計で7.1kgの収穫があり、予想以上の成果を得ることができました。最初にトウモロコシとの株間に少し不安がありましたが、結果的には問題なく育ち、この混植栽培がサトイモの生長に有効であったと言えます。
混植栽培の大きな利点の一つであるトウモロコシによる日陰効果は、7月以降に顕著になりました。サトイモよりも背が高くなったトウモロコシが適度な日陰を作り出し、サトイモにとって理想的な環境を提供しました。ただし、8月に入るとトウモロコシの収穫と撤去が行われたため、日陰の効果は次第に薄れていきました。
その一方で、撤去したトウモロコシの葉はサトイモのマルチング材として再利用され、それが新たな利点として機能しました。このように、混植栽培は一連の相乗効果をもたらし、サトイモの成長を支えました。さらに詳しいサトイモの生長情報を知りたい方は、「地植えでのサトイモの栽培レポート」の記事もご覧ください。
年 | 品種 | 植え付け | 追肥回数 | 初収穫 | 栽培終了 | 収穫 | 栽培日数 |
2024 | 土垂 | 4/27 | 2回 | 10/26 | 11/17 | 3600g | 204日 |
2024 | 赤芽大吉 | 4/27 | 2回 | 11/17 | 11/17 | 3550g | 204日 |
3.2 トウモロコシの生長結果
トウモロコシは12株植えて11株が成功裏に収穫され、想定通りの成果を得ることができました。ただし、早期収穫を観察中に1株は失敗に終わりました。
この度の栽培では、サトイモを間に挟んだ混植栽培を採用したため、トウモロコシの間隔が広くなり受粉に不安がありました。そのため、茎を揺らす、雄花を雌花に直接こすりつけるなどの人工授粉の手法を採用しましたが、結果的に実付きも良く、特に問題はないと感じました。
この経験から、サトイモの混植と合わせたトウモロコシの栽培は成功であったと言えます。この混植栽培がトウモロコシの生長に与えた影響の詳細については、「トウモロコシの地植え栽培レポート」をご参照ください。
年 | 品種 | 種まき | 追肥回数 | 初収穫 | 栽培終了 | ヤング コーン | 収穫数 | 栽培日数 |
2023 | 大和ルージュ | 4/27 | 2回 | 7/26 | 8/15 | 13本 | 11本 | 110日 |
4.さらなるコンパニオンプランツの追求
コンパニオンプランツ栽培は、多様な野菜を同時に育てることができ、限られたスペースを最大限に活用する素晴らしい方法です。
しま農研では、これらの組み合わせの効果をさらに深く探求し、持続可能な栽培方法を提案しています。
4.1 コンパニオンプランツガイド
コンパニオンプランツの基礎知識から応用方法までを網羅したガイドをしま農研では作成しました。あなたの必要な情報や記事へのアクセスが分かりやすく整理されています。
コンパニオンプランツの源流は、先人たちの経験に基づいて生み出された組み合わせが多く存在しています。その中で、科学的な実証が行われているものもあれば、多くが未だに解明されていない部分もあり、ロマンを感じる栽培方法だと思います。そんな先人たちをリスペクトして、新しい組み合わせを探求するのも面白いです。しま農研も日々試行錯誤しながら、そうしたことを想像しています。
コンパニオンプランツの知識を深めることで、新しい挑戦や育てる野菜へのさらなる理解に繋げることができます。コンパニオンプランツに興味を持った方は、是非こちらの記事も参照してみてください。
4.2 サトイモと相性抜群のコンパニオンプランツと栽培方法
この記事では、サトイモと相性の良いコンパニオンプランツを詳しく紹介しています。今回ご紹介したトウモロコシ以外にも、サトイモと混植することで相乗効果を発揮する野菜がいくつかあります。
それらの野菜がもたらす効果や具体的な栽培ポイントについても解説しています。サトイモのコンパニオンプランツ選びに興味がある方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
5.まとめ
この記事では、トウモロコシとサトイモを用いたコンパニオンプランツ混植栽培の実践例を基に、その効果や育て方について詳しく解説しました。混植栽培は、家庭菜園でスペースを有効活用できるだけでなく、植物同士の相互作用を利用して成長を促進する効果が期待できる魅力的な栽培方法です。
今回の混植栽培では、トウモロコシの高さを活かした日陰効果がサトイモの成長を助ける一方で、サトイモの根に共生する菌がトウモロコシの成長を促す相乗効果を確認することができました。また、撤去したトウモロコシの葉をサトイモのマルチング材として再利用するなど、効率的かつエコな栽培を実現しました。
しま農研では、今回の混植栽培を通じて得られた知見を、これから家庭菜園に挑戦する方々に役立てていただきたいと考えています。ぜひ、今回紹介した方法や観察記録を参考に、トウモロコシとサトイモの混植栽培に挑戦してみてください。
また、しま農研では他にも多くの栽培レポートを公開しています。トウモロコシやサトイモ以外の栽培に興味がある方は、ぜひ他の記事もご覧ください。きっと新たな発見があるはずです!
読んでいただきありがとうございました!
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