花オクラ、その鮮やかな花の美しさと希少性から、家庭菜園でもチャレンジしてもらいたい植物の1つです。また、育てる手間も少なく種採りをして来年も挑戦しやすい植物の1つです。
成長する様子に具体的なイメージがあると育てる際にとても役立ちます。この記事では、しま農研は実際に育てた花オクラの成長やお世話を月ごとにまとめています。また、しま農研が特に印象に残った出来事などの経験や検証結果を共有しています。
これから、花オクラを栽培しようと思っている方はぜひ当記事を参考にしてください。花オクラのとろっとした食感をぜひお楽しみください。
花オクラは収穫する楽しみもありますが、その花がとてもきれいで観賞すると癒されます。しま農研では庭に1つ育てたい植物であります。
1.2023年花オクラのプランター栽培データ
2022年と2023年、しま農研ではプランターを使用して花オクラを栽培しました。以下は、その際の詳細データを一覧にまとめたものです。定植時期、撤去日、栽培日数、収穫量などの具体的な情報を掲載しています。
2023年の栽培期間は約4ヶ月半。1株から13個の花オクラを収穫することができました。この年は新たなな試みとして、去年の種を使っての栽培に挑戦しました。収穫量はやや少なめでしたが、その原因には様々な要因が考えられます。しかしながら、花も無事に咲き、種採りまで完了したため、しま農研としては大きな成功と捉えています。
年 | プランター | 定植 | 初収穫 | 撤去日 | 収穫 量 | 栽培 日数 |
2022 | 10号(深さ30cm) | 5/7 | 7/6 | 8/16 | 23個 | 101日 |
2023 | 10号(深さ36cm) | 5/27 | 8/18 | 10/12 | 13個 | 141日 |
2.2023年花オクラのプランター栽培カレンダー
しま農研での2023年のプランターでの花オクラの栽培過程を月別に詳細に記録しました。播種から苗の成長の様子、収穫や種取り撤去までを順に紹介します。
このカレンダーにより、花オクラのプランター栽培での成長のイメージを具体的に把握することができます。今回は特筆する点は5月前半の種まきについては芽がでなかったため5月後半からの播種した様子をレポートします。
5月の花オクラのプランター栽培:播種するが発芽失敗
5月1日に去年採種した種を使って播種しました。種まき用土を使用し、よい環境を整えたにも関わらず、2週間たっても芽が出てきませんでした。さらに2週間待ったが、芽が出なかったため、再度育苗ポットとプランターに種を直接土にまくことにしました。
直播した種からは無事に発芽することができましたが、発芽率や播種時期については、今後の工夫の余地があると感じました。
月 | 降水量 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 日照時間 |
5月 | 159mm | 19.0℃ | 32.2℃ | 10.1℃ | 195.9h |
6月の花オクラのプランター栽培 :発芽
5月には発芽が成功しなかったため、失敗も覚悟したのですがプランターに直植えした種から忘れた頃に芽がでてきました。これらの芽は、順調な成長をみせたためこのまま見守ることにしました。
今回は不織布製の「ルーツポーチ」というプランターで育ててみることにしました。ルーツポーチの特徴は、デザインがおしゃれであり、さまざまな大きさや色が選べる点です。おすすめのアイテムとして紹介いたします。
月 | 降水量 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 日照時間 |
6月 | 347mm | 23.2.0℃ | 33.8℃ | 15.3℃ | 137.5h |
7月の花オクラのプランター栽培 :苗の成長と追肥
発芽から1ヶ月たったオクラは、目覚ましい成長を見せました。花オクラの葉は、一般的なオクラの葉よりも少し切り込みが深いことが特徴です。
わき芽もたくさん出てきましたが、栄養の分散を避けるため、余分なわき芽をかき取りました。7月後半には、黄色い葉が目立ってきました。これは肥料不足の可能性もあるため、追肥を行うことに決めました。
月 | 降水量 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 日照時間 |
7月 | 30mm | 28.9℃ | 37.7℃ | 20.7℃ | 250.4h |
8月の花オクラのプランター栽培 :初収穫、水やりの頻度を注意
8月は連日の暑さが続く中、花オクラの苗も大きくなり、より多くの水分を必要とするようになりました。特に、1日水やりを怠ると、水切れの状態になりかねないため、こまめな水やりが不可欠です。
定植から2ヶ月を経て、ついに最初の花が咲きました。しかしこの年、最初の花から先端に現れました。一般的に、先端に花が咲くことは、肥料不足を示唆するサインであり、今回の場合も肥料を適切に供給できていなかった可能性が考えられます。
月 | 降水量 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 日照時間 |
8月 | 132.5mm | 29.2℃ | 36.7℃ | 22.2℃ | 222.3h |
9月の花オクラのプランター栽培 :種採り用に花を残す
初収穫を終えてからも、花オクラは何度か収穫することができました。しかし、今年の収穫は前年と比べて控えめでした。また、種採り用にくつかの花を残すことにしました。
花オクラを秋まで残したのははじめてですがあまり見たことのない毛虫に葉はかなり食い荒らされてしまいました。後で調べてみると、この毛虫は「フタトガリコヤガ」というアオイ科に寄生する蛾の幼虫であることが判明しました。この幼虫は一度葉を食べ始めると、そのスピードは驚異的で、発見次第の対処が必要と感じました。
月 | 降水量 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 | 日照時間 |
9月 | 229.0mm | 26.7℃ | 34.9℃ | 18.5℃ | 143.7h |
10月の花オクラのプランター栽培:種採りと片付け
長いシーズンを通しての花オクラの栽培が最後の月を迎えました。今年は発芽の難しさから、特に種採りを重視し、多めに種を収穫することとしました。種の収穫を終えた後、収穫の残りと共に栽培場所の片付けを進め、今年の花オクラの栽培シーズンを無事終了しました。
花オクラはプランターでの栽培が可能で、種を収穫すれば再度の栽培も可能となるため、しま農研では今後も定番としての育てることを検討しています。
3.花オクラのプランター栽培: しま農研の経験と検証記録
花オクラのプランター栽培において、しま農研での様々な経験と学びを得ることができました。この節では、特に印象に残った出来事や、行った検証の結果について共有させていただきます。
ただし、以下に述べる経験や検証結果は、しま農研の特定の環境と条件下でのものであるため、他の環境や条件での結果とは異なる可能性があります。そのため、一般的な結論として受け取らず、あくまで参考の一つとしてご覧ください。
3.1 適切な種の保管と播種時期について
2023年の花オクラの栽培では、昨年採種した種で播種するチャレンジをしました。今回は10%以下の発芽率になりかなり悪い結果になりました。この結果においてしま農研では以下の仮説をたててみました。
3.1.1 種の保管による検証
昨年、採種した種はジップロックにいれて外にある道具入れの中で保管しました。種の保管においては高温多湿を避けることが鉄則ですが、ジップロックに入れて外での保管は、高温多湿を避ける対策として不十分だった可能性が考えられます。今年は、百均で購入した紙のポチ袋と箱に入れて家の中で保管し来年チャレンジしてみる予定です。
3.1.2 播種時期における検証
今年は5月1日の播種は失敗し、5月27日の播種については成功しました。花オクラの発芽温度は25~30℃と少し高めです。5月の平均気温は19℃に対し6月の平均気温は23.2℃と4.2℃も高いため発芽温度に達した日が多く発芽しやすい環境にあったのかもしれません。保温対策を取らない場合は、5月後半~6月前半頃の播種の方がよい可能性を感じました。
4.花オクラのプランターでの育て方
前章では、2023年にしま農研で行った花オクラのプランター栽培を詳しくレポート形式で紹介しました。花オクラはみためも美しく、あしが早く市販での流通が少なく購入しにくいためプレミア感もあり、家庭菜園でチャレンジするのもおもしろい経験になります。
しま農研では、花オクラのプランターでの育て方について、より具体的な手順を一つの記事にまとめています。この記事では、播種から始まり、収穫や種採りまで、詳しく解説しています。
これか花オクラのプランター栽培に挑戦する予定の方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
5.まとめ
今年も花オクラのプランター栽培では、様々な経験と多くの学びを得ることができました。花オクラは市販に流通が少なく、プレミア感のある植物の1つです。また、育てやすくプランターでも栽培できるため家庭菜園におすすめです。
この記事では、プランターで育てた花オクラの月ごとの観察やしま農研が今年育てた中で特に印象に残ったことについて検証したものを共有していきました。
しま農研では、花オクラだけでなく、様々な野菜の栽培に関するさまざまなレポートにまとめてます。これらの情報も合わせて参考にして、更なる栽培の楽しみがあなたに見つかれば幸いです。
読んでいただきありがとうございました!
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