トマトとハーブのコンパニオンプランツ混植栽培レポート

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菜園レポート

こんにちは、しま農研です!家庭菜園を始めてから5年が経ち、現在では4つのレイズドベッドを活用しながら、混植栽培に取り組んでいます。その経験を活かして、今回は観察記録をまとめた栽培レポートをお届けします。

この記事では、トマトとハーブを組み合わせた「コンパニオンプランツ混植栽培」に焦点を当てます。この方法での具体的な生長の様子や、栽培を通じて得られた学びについて詳しく共有します。

家庭菜園はスペースが限られることが多いですが、コンパニオンプランツ混植栽培を活用することで、同じ場所で複数の植物を育てることが可能です。この効率的な方法は、より多くの野菜やハーブを楽しむ素晴らしい手段です。

この記事が、あなたの家庭菜園をより豊かにし、栽培の楽しさをさらに広げるきっかけになれば嬉しいです。それでは、一緒に混植栽培の世界を楽しんでいきましょう!

しま農研
しま農研

トマトは地植えで育てるとかなり大きく育ちます。色んなハーブを植えてその相性を検討してみました!

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1.トマトとハーブの作付け

2024年、しま農研ではトマトとハーブの混植栽培に挑戦しました。この試みでは、トマトとバジル、ディル、ナスタチウム、チャイブ、そしてマリーゴールドを一緒に定植しました。中でもバジルはトマトとの相性が非常に良く、害虫の予防やトマトの成長促進に役立つことで知られています。他の選定したハーブも、それぞれがトマトに良い影響を与えるとされています。

しま農研では、具体的な作付け方法として、トマトを中心に植え、その周囲にハーブを配置する形を採用しました。この方法はうまくいった部分も多い一方で、課題もありました。例えば、チャイブはトマトの大きく広がった葉の影になり、生育が思うように進みませんでした。このような経験は、今後の作付け方法の改善に役立てたいと考えています。

このセクションでは、しま農研で行われた実際の作付け方法とその結果について簡単に紹介しました。次のセクションでは、混植栽培の具体的な観察記録や学びについてさらに詳しく解説していきます。ぜひ参考にしていただき、あなたの家庭菜園に役立ててください。

2.トマトとハーブの栽培データ

しま農研ではトマトとハーブの混植栽培を行い、その過程で得られたデータを詳細に記録しました。このデータ集には、定植日、栽培終了日、追肥回数、栽培期間全体、そして収穫された野菜の量など、栽培に関する主要な指標が含まれています。

これらのデータは、同様の条件で栽培を計画している方々にとって有用な参考資料となることを目的としています。具体的な数値を通じて、栽培方法の改善点を見出し、より効果的な栽培計画を立てる手助けとなることを願っています。

品種定植初収穫追肥回数撤去日収穫量栽培日数
ミニトマト5/27/133回8/1590個105日
中玉トマト5/26/203回8/1592個105日
ナスタチウム4/280回7/669日
バジル4/202回8/15117日
チャイブ5/20回6/1544日
ディル4/281回6/1548日

3.トマトとハーブの混植栽培:観察記録と検証

しま農研で実施したトマトとハーブの混植栽培からは、多くの洞察が得られました。このセクションでは、混植された植物たちの成長を検証し、その結果を共有します。

今回の観察結果は、しま農研の特定の環境と条件下で得られたものです。そのため、異なる環境や栽培条件では結果が異なる場合もあることを念頭に置き、一つの参考事例としてご活用ください。

3.1 トマトの生長結果

この年、トマトはわき芽を最小限にしか摘まず、側枝を多く残す「放任栽培」で育てました。その結果、収穫量は182個と上々の成果を上げ、株自体も大きく育ちました。害虫被害については、アブラムシやテントウムシダマシの発生は見られなかったものの、オオタバコガが多く発生し、害虫の忌避効果が虫の種類によって異なることを実感しました。

また、ナスタチウムを混植した際には興味深い現象が観察されました。ナスタチウムを配置した側のミニトマトは、初期の生長が少し遅れているように見えました。同様の現象はピーマンとナスタチウムを混植した場合にも確認されており、これはナスタチウムの生長速度が非常に早いため、トマトやピーマンの生長を一時的に抑制している可能性があります。

これらの観察結果から、混植栽培では植物同士の影響を十分に考慮し、適切な配置や管理方法を模索する必要があると感じました。次回の栽培では、ナスタチウムの配置や定植する株の大きさを工夫し、トマトや他の野菜がより健全に生長できる環境を作りたいと思います。

品種植え付け追肥回数初収穫栽培終了収穫栽培日数
2024ジャングルトマト5/22回7/138/1590個105日
2024中玉トマト5/22回6/208/1592個105日
基本的にはトマトは良好に生長
実のなりもよく上々の収穫
栽培初期から賑やかにみえるのも混植栽培のよいところ

3.2 バジルの生長結果

トマトのコンパニオンプランツとして代表的な存在であるバジル。その魅力は、害虫忌避効果だけでなく、トマトとバジルの特性が互いに補い合う点にもあります。トマトは乾燥気味を好む一方で、バジルは水分をたくさん必要とするため、雨が多く土壌が湿りがちな状況でも、バジルが積極的に水を吸い上げてくれる効果が期待できます。

今回の混植では、S&Bが販売する「トッピングバジル」という品種を選定しました。この品種の特徴は、背丈があまり大きくならず、ドーム型にまとまった形で生長する点にあります。通常、バジルは地植えで育てると大きく成長しすぎてしまい、適度なコントロールが必要になることが多いですが、この品種ではその作業が不要でした。そのため、管理が非常に楽で、混植栽培にも適していると感じました。

また、「トッピングバジル」の見た目もかわいらしく、しま農研ではお気に入りの品種になりそうです。実用性だけでなく、見た目の美しさも兼ね備えているこのバジルは、トマトとの混植栽培をさらに楽しくする存在だと感じました。

品種定植初収穫追肥回数撤去日収穫量栽培日数
バジル4/202回8/15117日
ドーム型のかわいいトッピングバジル
背丈が高くならず管理しやすい
株分けしてプランターへ移植。秋まで楽しめました

3.3 ナスタチウムの生長結果

ナスタチウムは、花も食べられるハーブとして知られ、サラダの彩りに最適なだけでなく、葉や花の可愛らしい見た目から菜園のアクセントにもぴったりの植物です。また、害虫忌避効果にも優れており、カメムシ、アブラムシ、テントウムシダマシなどの害虫を遠ざけるだけでなく、ハモグリバエに対してはバンカープランツとしての効果も発揮します。

昨年、ナスタチウムをピーマンのコンパニオンプランツとして使用した際、生育があまりにも旺盛で、ピーマンの成長が阻害されているように感じた経験がありました。今年はその反省を活かし、ナスタチウムの生育を適切にコントロールするため、花を摘むのではなくそのまま放置してみる方法を試しました。

結果として、生長を抑えることにはある程度成功したものの、それでもナスタチウムは大きく育ち、トマトの生長を阻害しているように感じました。さらに、夏が進むにつれて枯れが目立つようになり、7月初旬には片付けることにしました。

今回の経験を通じて、ナスタチウムの混植では、生育環境や配置をより慎重に考慮する必要があると感じました。それでも、害虫忌避や菜園の見た目を豊かにする効果を考えると、ナスタチウムは混植栽培において魅力的な選択肢の一つであることに変わりありません。

品種定植初収穫追肥回数撤去日収穫量栽培日数
ナスタチウム4/280回7/669日
まだ菜園が寂しい頃から花を楽しませてくれうのが魅力
定植から1ヶ月でここまで大きくなりました
ナスタチウムの種をはじめて観察しました

3.4 ディルの生長結果

今年、しま農研ではディルの栽培に初めて挑戦しました。トマトとの混植に選んだ理由は、特別な根拠があったわけではなく、「育った姿がトマトと合いそう」という直感的な理由からでした。

しかし、初めてのディル栽培は思うようにはいかず、6月には枯れてしまう結果となりました。もっと長く育てて楽しめると期待していただけに、少し残念な気持ちも残ります。それでも、採れたてのディルは香りが非常に良く、その美しい見た目も印象的でした。この経験を通じて、ディルは再び挑戦したいと思える魅力的なハーブだと感じました。そのため、来年に向けて再栽培の計画を立てているところです。

今回のトマトとの混植では成果を上げることができませんでしたが、この結果が相性によるものなのか、しま農研の栽培技術が不足していたのかは、現段階では明確には分かりません。それでも、新しい挑戦から得られる発見や学びがあったことが、何よりの収穫です。来年はより良い結果を目指し、計画をさらに練っていきたいと思います。

品種定植初収穫追肥回数撤去日収穫量栽培日数
ディル4/281回6/1548日
トマトのそばに配置しました
雨の後の葉も美しい
爽やかな香りがくせになる

3.5 チャイブの生長

チャイブはネギの仲間で、その根に発生する拮抗菌が土壌中の病原菌を抑制する効果が期待されるハーブです。この特性から、株元近くに植えることでトマトを守る役割を果たす可能性があります。昨年、きゅうりのコンパニオンプランツとして採用した際には枯れてしまいましたが、その原因が日照不足によるものかを確認するため、今年はミニトマトとの混植で再挑戦しました。

しかし、今回の栽培でもチャイブは枯れてしまいました。やはり日照が不足していた可能性が高く、株元近くに植えるコンパニオンプランツとしてチャイブを採用する場合、十分な日照が確保できない環境では収穫を期待するのは難しいと感じました。

それでも、トマトが良く育ったことを考えると、チャイブが土壌中の病原菌抑制に一定の効果を発揮していた可能性があります。また、同様の役割を果たす代替案として、ニラのような日陰に強く増やしやすい植物の方が、混植栽培には適しているかもしれません。

今回の結果を踏まえ、チャイブの活用については日照条件を改善する方法や適切な代替植物の検討を進めつつ、再挑戦してみたいと思います。

品種定植初収穫追肥回数撤去日収穫量栽培日数
チャイブ5/20回6/1544日
恋人植えでトマトと一緒に定植
6/1 トマトがまだ小さいうちはよかったですが
6/18 トマトの生長ともに枯れました

4.さらなるコンパニオンプランツの追求

コンパニオンプランツ栽培は、多様な野菜を同時に育てることができ、限られたスペースを最大限に活用する素晴らしい方法です。

しま農研では、これらの組み合わせの効果をさらに深く探求し、持続可能な栽培方法を提案しています。

4.1 コンパニオンプランツガイド

コンパニオンプランツの基礎知識から応用方法までを網羅したガイドをしま農研では作成しました。あなたの必要な情報や記事へのアクセスが分かりやすく整理されています。

コンパニオンプランツの源流は、先人たちの経験に基づいて生み出された組み合わせが多く存在しています。その中で、科学的な実証が行われているものもあれば、多くが未だに解明されていない部分もあり、ロマンを感じる栽培方法だと思います。そんな先人たちをリスペクトして、新しい組み合わせを探求するのも面白いです。しま農研も日々試行錯誤しながら、そうしたことを想像しています。

コンパニオンプランツの知識を深めることで、新しい挑戦や育てる野菜へのさらなる理解に繋げることができます。コンパニオンプランツに興味を持った方は、是非こちらの記事も参照してみてください。

5. まとめ

この記事では、しま農研で行ったトマトとハーブの混植栽培について、その作付け方法や観察記録、そして得られた結果と学びを共有しました。トマトとハーブを組み合わせたコンパニオンプランツ混植栽培は、菜園に彩りを添えるだけでなく、害虫の忌避効果や土壌改善の効果が期待できる魅力的な方法です。

今回の栽培では、トマトは放任栽培によって182個もの収穫を達成するなど、豊かな成果を得られました。一方で、ナスタチウムやチャイブの生長がトマトに影響を与えたり、ディルの栽培が難しかったりといった課題も明らかになりました。これらの経験から、混植する植物の選定や配置、日照条件など、計画段階での検討がいかに重要かを実感しました。

また、S&Bの「トッピングバジル」のように管理がしやすく、見た目も楽しめる品種の選定が混植栽培をより楽しくすることも分かりました。これらの観察結果や学びは、次回の栽培計画に大いに活用できるでしょう。

混植栽培には、成功と課題の両面がありますが、それを試行錯誤しながら楽しむことが、家庭菜園の醍醐味でもあります。このレポートが、読者の皆さまの家庭菜園に役立つ情報となり、新たな挑戦や工夫のヒントとなれば幸いです。

また、しま農研では他にも多くの栽培レポートを公開しています。トウモロコシやサトイモ以外の栽培に興味がある方は、ぜひ他の記事もご覧ください。きっと新たな発見があるはずです!

読んでいただきありがとうございました!

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