【2023年版】しま農研のきゅうり地植え栽培レポート

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菜園レポート

きゅうり栽培は家庭菜園の中でも人気のある野菜の一つですが、それぞれの季節や環境、さらには取り組み方によって異なる様々な経験が生まれます。そこで、経験を疑似体験していただくために、2023年しま農研では地植えでのきゅうり栽培の観察や様々な試みをまとめて記事にしました。

この記事では、栽培月ごとのきゅうりの成長レポートに加えてその月での作業をまとめています。また、今年おこったアクシデントの対応や、実験の検証結果の内容についてもふれています。しま農研での経験が、これからきゅうりを育てる方の参考になれば幸いです。

しま農研
しま農研

今年のきゅうりの地植え栽培についてまとめていきました。アクシデントもありましたが、たくさんのきゅうりを収穫することができ楽しい経験でした!

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1.2023年きゅうりの地植え栽培データ

しま農研で育てたきゅうりのデータを一覧表にまとめました。定植時期から撤去日まで栽培日数、収穫量や追肥の日程をまとめています。

今年のきゅうりの栽培期間は約3ヶ月半くらいで2株で83本の収穫をすることができました。育て方や栽培期間を工夫すれば収穫量はもう少し伸ばせそうな気がします。育てる際は参考にしてください。

野菜品種定植初収穫追肥撤去日収穫
栽培
日数
きゅうりなるなる5/26/116/15,28 7/15,298/1548本105日
きゅうり夏すずみ5/66/176/15,28 7/15,298/1535本101日

2.2023年きゅうりの地植え栽培カレンダー

しま農研で育てたきゅうりの地植え栽培記録を月ごとにまとめました。土作りからはじまり、小さな苗からの成長過程を詳しく紹介しています。

各月ごとの栽培の様子を把握することで、きゅうりの成長イメージがより具体的になるでしょう。ぜひ参考にしてください。

4月(定植1ヶ月前)のきゅうり栽培:土作りと支柱の準備

4月は定植に向けて土作り、春は気候もよいので作業もしやすいです。3週間前に堆肥を施し、10日前に石灰をまいて3日位前に元肥をいれました。

今年はレイズドベッドにあった支柱を作りに挑戦しました。初めて作ったのですが筋かいいれていなかったので安定が悪いので今回は支柱で補強しました。倒れることなく育てることができましたが、来年少し改良していきたいところです。

4/15 堆肥を施しして混ぜ込みました
4/27 支柱を作り
4/30 支柱完成
降水量平均気温最高気温最低気温日照時間
4月90mm16.3℃26.8℃6.6℃197.2h

5月(定植1ヶ月)のきゅうり栽培:定植と初期剪定

5月はいよいよ定植です。今年はなるなると夏すずみを選定しました。両方とも根や葉があまり広がらないタイプの主づる型を選定ています。

栽培初期は株を育てることを優先するため5節目までにできた実や花は剪定していきました。定植から1ヶ月後には30~40cmくらいまで成長しました。

5/3 定植しました。
5/13 下の花や実は摘出していきます。
5/25 順調に成長してくれています。
降水量平均気温最高気温最低気温日照時間
5月159mm19.0℃32.2℃10.1℃195.9h

6月(定植2ヶ月)のきゅうり栽培:初収穫と摘心

ウリ科の野菜は成長が早いのでナスやトマトより少し早めに収穫がスタートします。定植から1ヶ月でみずみずしいきゅうりを収穫することができました。

葉やつるの伸もぐんぐん成長していきます。定植から1ヶ月半で180cmほどの高さになり支柱の頂上まに達したため先端を摘心しました。ここからは側枝がどんどん伸びてきますのでこまめな剪定が必要になります。

6/11 初収穫
6/12 下葉を選定
6/27 きゅうりの成長は早いです
降水量平均気温最高気温最低気温日照時間
6月347mm23.2.0℃33.8℃15.3℃137.5h

7月(定植3ヶ月)きゅうりの栽培:収穫と剪定

この時期から側枝がどんどん伸びてきます。放置しておくと葉が茂りすぎてしまいます。しま農研ではきゅうりの実が2つけたらその先を摘心する方法を採用しています。とはいえ、基本通りにいかないこともあります。通気性を意識しながら葉が多くなりすぎないように剪定していきます。

また、この時期はかなりの収穫数がある時期のため、肥料不足にも注意が必要です。曲がったきゅうりも少し見受けられました。

7/16 曲がったきゅうり
7/26 剪定は通気性をよくするイメージ
7/16 側枝が伸びて横に広がります。
降水量平均気温最高気温最低気温日照時間
7月30mm28.9℃37.7℃20.7℃250.4h

8月(定植3ヶ月)きゅうりの栽培:きゅうりの片付け

8月はきゅうりの勢いは少し落ち着きますが、まだまだ収穫することができます。秋冬野菜を育てる方はここで、このまま育てるか撤去するかを選択する場面です。しま農研では、同じ場所でダイコンとシュンギクを育てるため片付け作業をすることにしました。

ある程度時間をかけて土づくりをしたい場合はお盆前くらいに片付けを検討するのがよいでしょう。また、撤去時には根の張り方や土の様子をみておくのもおすすめです。

8/12 撤去前のきゅうり
8/15 きゅうりの根っこを観察
8/15 秋冬に向けて土づくり。
降水量平均気温最高気温最低気温日照時間
8月132.5mm29.2℃36.7℃22.2℃222.3h

3.2023年のきゅうり栽培: しま農研の感じた経験と検証記録

2023年のきゅうり栽培を通して、しま農研では様々な経験と学びを得ることができました。今回は、特に印象的だった出来事や検証結果を皆様に共有したいと思います。

ただし、以下の経験はしま農研の独自の見解や環境に基づくものであり、一般的な結論を導き出すものではありませんので、参考程度にご覧ください。

3.1 家庭菜園で地植えするきゅうり、何株が適切?

今年しま農研は地植えできゅうりを2株植え、合計83本のきゅうりを収穫しました。最盛期の7月では1日平均1本以上、多い時には1日7~8本収穫できるため、2人家庭にはちょっと多いと感じました。ただ、収穫したきゅうりの一部を友人に分けたところ、大変喜ばれました。実際、家庭菜園の上級者の中には1株から約100本ものきゅうりを収穫する方もいらっしゃるようで、工夫次第でさらに収穫量を増やすことも可能だと思います。

しま農研としての結論としては、1株でも家庭のニーズには十分応える収穫量が期待できると考えます。ただし、病気などのリスクを考慮すると、安心を求めるならば2株を植えるのも一つの方法かと思います。

7/13 収穫
7/14 収穫
7/16 収穫

3.2 きゅうりの実がついてからの収穫日目安

きゅうりはその成長が非常に速く、ちょっと目を離すとすぐに大きくなってしまうことが多いです。今年も大きくなりすぎたきゅうりが幾つか出てしまったので、きゅうりの実の成長スピードについてしっかりと観察することにしました。

7月の観察記録で、きゅうりの小さな実が初めて見え始めてから、収穫できる適切な大きさまで成長するの5日でした。実際観察すると予想を上回るは野菜でした。

7/17 まだまだ小さな実
7/18 1日であっという間に大きく
7/22 収穫できる大きさになりました

3.3 強風によるきゅうりの茎の折損。どう対応すればよい?

今年のきゅうり栽培では、強風により新しく定植した苗が茎が折れてしまうというアクシデントに見舞われました。そこで、この折れた苗をプランターに移植し、その後の成長を検証してみることにしました。正直、生き返る見込みは薄いと感じていたのですが、驚いたことに新しいわき芽が出てきて、その後実までつけるほどの成長を見せてくれました。

プランターに変更したことで直接の収穫量の比較は難しいものの、思わぬ復活を遂げたきゅうりの姿からは勇気をもらいました。ですので、きゅうりの茎が折れてしまっても、移植やそのままの状態での育成を考慮することも良いと思います。

5/6 定植して3日でアクシデント発生
5/18 わき芽がでてきました
6/27 立派に育ってくれました。

3.4 強風によりきゅうりの茎が裂けた場合の対応方法

強風の影響で順調に育っていたきゅうりの茎が裂けてしまいました。既にきゅうりが一定の大きさに育っていたため、新しくきゅうりを育て直すことは考えられませんでした。そのため、裂けた部分より上部を、ネットに誘引しながら放置してみました。するといつの間にか裂けた茎の部分は時間とともに自然と繋がり、その後もきゅうりは問題なく成長を続けました。

裂けた茎の部分からの側枝が少し少ないに感じられましたが、これが直接的な関係があるかは確定的には言えません。初期の生育段階ではきゅうりのつるが十分に発達していないため、茎の安定性が低いことを考慮し、麻ひもなどで少し固定することを今後は検討していくつもりです。

6/4 茎のさけた部分
6/4 茎が裂けた様子
7/28 問題なく育ってくれました

3.5 去年の収穫した種から育てることができるか

去年の収穫から取ったきゅうりの種を使って、その成長を検証しました。育苗自体が私にとって初めての試みでしたが、種からある程度の成長を確認できました。しかしながら、期待したより発芽率が低かったので、種の保存方法や取り扱いを再考する必要があるかもしれません。市販されている専門家によって作られた種の信頼性を感じることができました。

まだ改善の余地は多くありますが、今後は種取りや育苗技術をさらに磨き、自家採取した種からも豊富な収穫を目指していきたいと考えています。

4/9 播種しました
5/20 いくつかの芽が育ってくれました
7/22 しっかり成長せいてくれました。

3.6 きゅうりのプランターと地植え栽培の収穫量比較

地植えで育てた時とプランターで育てた場合の収穫量の違いが気になるところではないでしょうか。昨年度、しま農研ではプランターできゅうりを栽培しました。比較表を一覧にまとめました。収穫数はあまり変わらないのですが、プランターきゅうりは片付けるのを遅らせたため1日辺りの収穫数は地植えの方が多い結果になりました。

品種定植日終了日栽培日数収穫数1日辺りの収穫数
地植えきゅうりなるなる5/28/16105日48本0.47本/日
プランターきゅうりコクうま5/39/17137日41本0.30本/日

短期決戦でのぞむのであれば地植えの方がよい反面、場所を選ばないプランターも魅力です。また、地植えはまだ工夫に余地がありそで収穫数は伸ばせそうです。こちらのデータを参考にあなたの栽培結果に合ったきゅうり栽培を楽しんでください。

地植え栽培のイメージ
プランター栽培のイメージ

4.地植えでのきゅうりの育て方

前章までは2023年に地植えで育てたきゅうりをレポート形式にまとめてご紹介しました。きゅうりは使い勝手もよく夏に育てるのにおすすめの野菜です。しま農研では、きゅうりの地植え栽培での育て方を記事にまとめています。

きゅうりを育てるための苗の選び方から定植方法、剪定の方法や種取りなど詳しく解説しています。きゅうりを育てたい方はよろしければ参考にしてください。

4.まとめ

2023年のきゅうり栽培におけるしま農研の経験は、多くの学びと発見をもたらしました。月ごとにおけるきゅうりの成長から植える本数の適切さや強風によるダメージの対応、さらには自家採取した種の育成に至るまで、多くの実践的な試みを通じて得られた知識は価値あるものでした。

これらの経験を、今後のきゅうり栽培に活かしていきたいと思います。最後に、この一連の経験を共有し、多くの方々にもその学びを持ち帰ってもらえることを願っています。

家庭菜園は色んなことを試してみて、結果を感じてまた来年に活かしていくことが楽しみの1つです。しま農研ではきゅうりの他にも実際に育てた様々な野菜のレポート記事を作成しております。こちらに記事をまとめていますのでよろしければ参考にしてください。

読んでいただきありがとうございました!

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